日清戦争、日露戦争、太平洋戦争(大東亜戦争)などの戦没者を慰霊する「越佐招魂社祭」が新潟県新発田市で開催される
新潟県新発田市の新発田市西公園で9日、日清戦争、日露戦争、太平洋戦争(大東亜戦争)などの戦没者を慰霊する「越佐招魂社祭」が開催された。
新発田市西公園には、戦没者納骨堂、越佐招魂碑、日露戦没忠霊塔、合同忠霊塔、ガダルカナル島戦記念碑などがあり、1万4,600柱の御英霊が祀られている。これまで越佐招魂社祭典委員会が御英霊の顕彰や不戦平和の啓蒙を目的に式典を開催してきたが、メンバーの高齢化などから会の存続が困難となり解散した。
こうした中、新潟県連合遺族会、新潟県連合遺族会青年部、賛同者などが昨年4月に設立した越佐招魂社奉賛会(石井修会長=新潟県議会議員)が昨年から引き継ぎ開催している。
この日の式典には、石井修会長、新潟県の花角英世知事、新潟県新発田市の二階堂馨市長、新潟県連合遺族会の中山恭夫会長、西村智奈美衆議院議員、石崎徹衆議院議員、佐藤純県議会議長、県議会議員などが参列し、御英霊に哀悼と感謝の誠を捧げていた。
石井会長は、祭文奏上のなかで「今日の平和と自由を私たちが謳歌できるのも、目覚ましい経済発展による豊かな生活も御、御英霊の尊い犠牲と御遺族のたゆまぬ努力が礎となり、その上に築かれている。私たちは先人の皆様を敬い、感謝の気持ちを捧げることを決して忘れてはならない」などと語っていた。続けて、「今もなお世界各地で戦争やテロが起きており、そのようなニュースが流れるたびに激しい憤りを覚える。戦争とはなんなのか日本人はその事実をしっかりと知ること、風化させないこと、平和の尊さ、ふるさとや隣人を守ろうとする暖かい心を確実に後世に伝えること、2度と戦争が起きないようにすること、これらは私たちの使命である」などと述べていた。
なお慰霊祭では仏事と神事が執り行われた。