山形県小国町のサテライトショップである「白い森おぐに サテライトアンテナショップ新潟店」が新潟市中央区にオープン
山形県小国町のサテライトショップである「白い森おぐに サテライトアンテナショップ新潟店」が6月、新潟市中央区の商店街にオープンした。
「白い森おぐに サテライトアンテナショップ新潟店」では、小国町が日本一の生産量を誇るわらびやきのこの加工品、小国町の伝統工芸品の「つる細工」、木酢液を農薬に使用した減農薬米、希少な植物「クロモジ」のアロマオイルなど小国町で作られた様々な商品が取り揃えられている。
特に、名産品のわらびは「長さや太さ、歯応えが違う」と購入者から好評を得ているほか、足繁く来店する地域の住民も見受けられるなど、商品の良さを知りリピートして購入する人も多い。
また、同様のショップが新潟のほかにも仙台市(宮城県)で先行してオープンしており、小国町が新潟県と宮城県を結ぶ最短の道路沿いにあること、政令指定都市の両県を結ぶ場所であることから新潟への出店に至ったという。
「新潟県との関係人口をどれだけ増やすかというのが私に与えられた使命」と語るのは、株式会社小国町地域総合商社の渡邉創一代表取締役社長。他県へのアンテナショップの出店は、小国町地域総合商社が小国町の行政、観光協会、商工会など小国全体を巻き込んで取り組んでいるプロジェクトの一環なのだとも話す。
このプロジェクトは、今まで小国町の中である程度商売が成り立っていた事業者の「現在の状況を見ると小国町だけで商売するのはなかなか難しい。なんとか外に売り出したい」という声に応え、他県にアンテナショップを出店することで町のPRや誘致へ繋ぎ、町の事業者を活性化させる目的がある。
さらに、アンテナショップの出店はマーケティング拠点というリサーチを兼ねた販売でもあるため、1年間を一区切りとした3年間継続が可能な事業となっている。一区切りとした1年ごとに売れ行きや傾向などを精査するほか、事業者や利用客の生の声を聞くことで商品開発に反映していく。「3年後にこのアンテナショップがどういった形になっているか、楽しみにしながら皆さんと作り上げていこうと思っている」と渡邉代表取締役社長は期待を滲ませていた。
一方、新潟店が所在する周辺地域は「シャッター街」問題が浮き彫りになっている。そのような地域の活性化、不足業種の補填の2つを加味して場所を選定し、現在の場所への出店を決めたという。
新潟店の園山航平店長は「街中に出店することもできたが、あえて商店街に出店することで地元に根付き、様々な人の声が集まるような拠点となると考えた。小国町との中継役になるだけではなく、この地域と小国町を共に活性化させていきたい」と話していた。
今後は小国町に1つしかない酒蔵「桜川酒造」の日本酒など、順次商品を追加する。このほか、小国町の事業者による商品の実演販売や、商品のワークショップなども開催する予定だ。
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