岩塚製菓株式会社(新潟県長岡市)が2022年3月期第1四半期決算(連結)、巣篭もり需要の反動減や原材料値上がりなどが響く
岩塚製菓株式会社(新潟県長岡市)は12日、2022年3月期第1四半期決算(連結)を発表した。なお同社は「収益認識に関する会計基準」等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、対前年同四半期増減率については明記していない。
売上高は41億9,214万4,000円(前年同四半期は56億5,073万6,000円)、営業利益は△1億4,471万8,000円(同3,431万6,000円)、経常利益は△1億65万8,000円(同6,196万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は△7,069万1,000円(同3,539万4,000円)となった。
米菓業界はコロナ禍による家飲み需要に期待があったものの、昨年の巣ごもり消費による特需の反動減が続いているほか、価格競争も激化していることに加え、食用油など原材料の値上がりなどのコスト高も顕在化しており、厳しい事業環境が続いている。このような経営環境のなか、同社グループは今期が中期経営計画「プライド・BEIKAプラン」の最終年度にあたり「美味しさと品質」を重視していく方針で、新規の工場建設も昨年度中に終了していることから、生産性向上へ重点的に取り組んできた。
マーケティング部門では、引き続き「日本のお米100%」をアピールした売り場提案などの差別化を進め、「田舎のおかき」や「黒豆せんべい」などの主力商品のほかにも「バンザイ山椒」「バター餅」などの新商品について、集中して販売強化を図った。製造部門では製造原価低減のため、引き続き主力商品を主体とする集中生産や品質の安定化に注力するとともに、新工場の製造設備の調整を図り早期の本格生産を目指してきた。
しかしこれらの結果、同期間の売上高は「田舎のおかき」の健闘などが見られたものの、総じて前年を下回り、損益面では減収の影響が大きく響いて、固定費負担増などから損失を余儀なくされた。