新潟県糸魚川市が大雨警戒本部を設置、今春に地すべり被害を受けた来海沢地区へも避難指示

来海沢地区住民の避難所の様子。避難場所の公民館1階の畳部屋ではテレビニュースを見たり、新聞を読んだりして時間を過ごす避難者が見られた

停滞前線の影響により、12日から新潟県糸魚川市内全域において降雨が長く続いており、今後も大雨が継続するおそれがあることから、糸魚川市は13日6時30分、糸魚川市の米田徹市長を本部長とする「大雨警戒本部」を同市役所内に設置した。市の消防本部消防防災課は「今のところ被害はないが、今後も雨が降り続く予報のため、今週末までは警戒本部を継続する予定だ」と話した。

また、市は14時までに糸魚川市民会館のほか、市内能生地区、青海地区、筒石地区に自主避難場所を4ヶ所開設したが、15時30分現在で避難者はいないという。消防本部消防防災課担当者は「お盆ということもあり、雨足も強くないので来ないのでは」と話していた。

一方、今年3月に地すべりが発生した来海沢(くるみさわ)地区の住民に対しても、大雨により被害拡大の危険性があるとして、市は同日9時に避難指示を発令した。同地区の住民6世帯10人が市内の西海地区公民館に避難したほか、5人は近郊の親戚宅に避難した。

なお今回の避難指示は、地すべり災害が比較的少なかった県道東側の住民が対象で、地すべり被害が甚大だった県道西側住民の9世帯19人は地区外の市営住宅で未だ避難生活を送っているため対象外となっている。

同地区の住民は大雨が降るごとに避難を余儀なくされており、7月6日にも同じ西海地区公民館に避難した。神喰重信区長は「雨が降るごとにストレスになっている。幸いコンビニエンスストアは近くにあるが、今日(13日)、明日(14日)はこの公民館に泊りだろう」と不安を隠せない様子だった。

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