彌彦神社(新潟県弥彦村)でパラリンピック聖火フェスティバルの採火式が開催
新潟県弥彦村で15日、ボーイスカウト西蒲原第七団ボーイ隊に所属する子供たちが、東京2020パラリンピック聖火に加えるための火を熾す採火式を行った。
パラリンピックでは、開催都市である東京都と競技開催県である埼玉県、千葉県、静岡県において聖火リレーを行うが、その他の43道府県ではそれぞれの都市が採火した火を東京の聖火へ送る「パラリンピック聖火フェスティバル」を開催する。
新潟県では県内30市町村がそれぞれ独自の方法で採火する取り組みを12日から開始。弥彦村では、越後一宮・彌彦神社内の「みずほ館」にて、同村を中心に活動するボーイスカウト西蒲原第七団に所属する7人の子供たちが聖火へ加えるための火を熾した。
開会の挨拶へ立った弥彦村の小林豊彦村長は「この間のオリンピックやこれから開催されるパラリンピックへは色々な意見があるが、私自身は50年後・100年後、人類が初めてウイルスに負けなかった大イベントであると高い評価が下ると確信している」と話した。
彌彦神社の渡部吉信宮司も「(パラリンピックの理念である)多様性と寛容は、人類にとってこれからの可能性を広げていくものだと思っている」と語った。
採火は儀式の後、子供たちがボーイスカウトで学んだ知識を使い、舞錐式の火熾し機で火をつけた。3チームともスムーズに点火に成功し、神職の手によって火はランタンへ移された。火は翌16日、新潟ふれ愛プラザ(新潟市江南区)での集火式で県内各地の火と一体となり、開催地・東京都へ向かう。
火熾しに参加したボーイスカウト隊員の1人は式の後、「練習ではうまくできなかったが、本番では(3チームとも成功し)上手くできたと思う。日本の火の一部になれるのはとても光栄に思ってる」と、一仕事終えて緊張が解けた様子で話していた。