佐渡汽船株式会社(新潟県佐渡市)が2021年12月期第2四半期決算(連結)を発表
佐渡汽船株式会社(新潟県佐渡市)は16日、2021年12月期第2四半期決算(連結)を発表した。
売上高は34億5,283万9,000円(前年同期比15.2%増)、営業損失15億3,996万5,000円(前年同期は17億1,321万4,000円の営業損失)、経常損失16億1,547万4,000円(同17億4,659万4,000円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失21億6,557万円(同17億4,149万1,000円の親会社株主に帰属する四半期純損失)で、債務超過の解消には至らず、第2四半期連結累計期間末において26億8,817万2,000円の債務超過となっている。
佐渡汽船では新型コロナウイルスによる旅行・帰省などの自粛により、旅客・航送・貨物の主要3部門の輸送量がコロナ前の水準と比較して大幅に減少している。こうした状況を踏まえて同社では、輸送量に見合ったダイヤ編成や、観光産業に付帯するサービスを行う連結子会社での閑散期の施設の臨時休業などを行ってきた。
売上高に関しては、例年5月から7月に実施される県内の小学校の修学旅行が予定通り実施されたことなどに伴い、旅客と航送の輸送量が前年同期を若干上回った。また、国による「地域公共交通確保維持改善事業費補助金」の金額が前年同期に計上した金額より増加したことも影響した。
一方費用については、新型コロナの影響による売上高減少に対処するため、費用の圧縮に努めたものの、前連結会計年度において、固定資産(船舶)の譲渡方針決定に伴い当該固定資産の耐用年数の変更を行ったことから、減価償却費が増加し、前年同期を上回った。
また、佐渡汽船では2021年6月25日開催の取締役会において、固定資産(船舶)を譲渡することを決議し、同日付で譲渡契約を締結。2021年7月14日に当該資産の引渡しを行った。
当該固定資産取得の際には、航路関係自治体である佐渡市及び上越市より補助金の交付を受けており、当該固定資産の譲渡に当たっては補助金の一部返還が生じる。佐渡市からは補助金の一部返還の通知を受領しており、また、上越市からは補助金の一部返還の通知は受領していないものの、補助金返還額の合理的な見積もりは可能であることから、補助金返還見込額を補助金返還損失引当金繰入額として特別損失に計上している。
なお、いわゆる「感染の第5波」の状況下では、当該感染症拡大の影響を合理的に見通すことは極めて困難であるとして、2021年12月期の連結業績予想は未定としている。
セグメントごとの経営成績は以下の通り。
海運
旅客輸送人員は29万4,998人(前年同期比8.7%増)、自動車航送台数は乗用車換算で7万5,753台(前年同期比9.8%増)、貨物輸送トン数は6万2,006トン(前年同期比6.5%減)となった。
この結果、第2四半期連結累計期間の売上高は24億2,954万3,000円(前年同期比22.1%増)、セグメント損失(営業損失)は13億8,122万1,000円(前年同期は15億18万6,000円のセグメント損失(営業損失))となった。
一般貨物自動車運送
売上高は6億4,926万9,000円(前年同期比2.6%減)。セグメント損失(営業損失)は1,268万7,000円(前年同期は1,327万7,000円のセグメント損失(営業損失))となった。
売店・飲食
売上高は1億9,818万円(前年同期比1.6%減)、セグメント損失(営業損失)は8,529万2,000円(前年同期は9,751万5,000円のセグメント損失(営業損失))となった。
観光
売上高は9,801万7,000円(前年同期比80.8%増)、セグメント損失(営業損失)は5,957万7,000円(前年同期は1,150万8,000円のセグメント損失(営業損失))となった。
不動産賃貸
売上高は3,616万4,000円(前年同期比15.8%減)、セグメント損失(営業損失)は1,391万9,000円(前年同期は1,150万8,000円のセグメント利益(営業利益))となった。
その他
売上高は4,166万6,000円(前年同期比1.8%減)、セグメント損失(営業損失)は290万5,000円(前年同期は175万円のセグメント損失(営業損失))となった。
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