燕市フィギュアスケートブレード開発研究会がインストラクター協会の総会で試作品をPR
多くの期待の声が寄せられる
新潟県燕市の製造業で構成する「燕市フィギュアスケートブレード開発研究会」は、6月2、3日に新横浜プリンスホテルで開催された「日本フィギュアスケーティングインストラクター協会」の総会で、フィギュアスケートブレード試作品のPRを行った。
同研究会は、アイチテクノメタルフカウミ、エーワン・プリス、ゴトウ熔接、徳吉工業、船山理研工業所、MGNET、山崎金属工業、日本パーカライジング新潟工場、柳田製作所の9社で構成。オリンピックに出場する選手でもブレードの不具合に苦労していることを念頭に、軽量化と強度を兼ね備えた高品質のブレードを開発しようと、一昨年8月に発足。昨年3月にブレードの試作品(第1弾)を完成させて、元フィギュアスケート選手の岡﨑真氏を招き、試滑走を行った。さらに、その後、試作品第2弾、第3弾を開発している。
日本フィギュアスケーティングインストラクター協会は、日本で活動する約300名のインストラクターを会員とする組織。同協会の総会でプレゼンテーションを行ったほか、ブースを出してPRした。ブースでは「試作品第1弾」、「試作品第2弾」、「試作品第3弾」の展示を行ない、多くのインストラクターから、「カーブやトウ、表面の色など、好みに合わせカスタムメイドを作ってもらいたい」「アイスダンスやシンクロ競技用のブレードも作ってもらいたい」といったアドバイスや要望をもらった。
また、「ねじ穴の精度が市販品よりも高いようだ」「海外から直接取り寄せなくてはならない製品もあり国産品があると有難い」「ブレードと支柱部分が溶接で接合してあるので強度アップが期待できる」「市販品よりよく滑る印象。エッジも長持ちするようだ」といった期待の声も数多く寄せられた。今後はこうした意見を参考にしながら、製品化に向けた取り組みを加速していくという。