阿賀黎明高校魅力化プロジェクト(新潟県阿賀町)が、同校に興味を持った中学生に向けてイベントを開催

まなびのトビラを「ともにひらく」の様子

新潟県唯一の高校魅力化プロジェクト(※1)である阿賀黎明高校魅力化プロジェクトが21日、県外の中学生とその家族に向けたトークイベント・ワークショップ「まなびのトビラを『ともにひらく』」をオフィススペースMOYORe:(新潟市中央区)で開催した。

このプロジェクトは、新潟県阿賀町教育委員会と県立阿賀黎明高等学校(新潟県阿賀町)が連携して平成27年から開始。平成28年9月に公営塾「黎明学舎」、今年3月には寮を設置し、高校と連携を取りながら進路の実現を学習面・精神面・経済面からサポートしたり、学校設定科目「地域学」や「総合的な探求の時間」などの授業において地域の大人が参加・参画する機会をつくるなど、地域の環境を活かした学びの場づくりを行っている。

昨年度、全国から生徒を募集する「地域みらい留学」に参画し、オンラインでの学校紹介・説明等を行った結果、県外から5人の生徒が阿賀黎明高校に入学したという。

今回のイベントは、県外から入学した同校の1年生5人と、同校に興味を持った県外中学生の7人、同プロジェクト関係者らが参加し、阿賀町の地域や暮らしを含めてこれからの「学び」がどう変わっていくのかを考えるために企画された。

阿賀町教育委員会の遠藤佐教育長

イベントの冒頭、参加者である阿賀町教育委員会の遠藤佐教育長は開会の挨拶の中で「阿賀黎明高校では地域と一緒になって色々なことを学ぶことができるほか、学びのためのまちづくりができる。明日は学校見学会もあるが、それに繋がるものとしてこの時間を充実したものにしてほしい」と話した。

その後、参加者に同プロジェクトの内容や阿賀町教育留学制度(※2)についてなどが説明され、参加者同士で架空対話・構想会議を行うグループワークが行われた。

グループワークでは、参加者それぞれが10年後の未来を想像し、その将来像を実現するためには阿賀町でどのように過ごせばいいかを討論した。参加した中学生は、「阿賀町で困っている人のためのアプリを作るために、プログラミングの本を阿賀黎明高校に置く」、同校の1年生は「公認心理士の夢を実現するために、阿賀町の温泉で年配の方の話を聴く会を始める」など、それぞれの夢を具体化させることで、同校で夢を実現させるためのファーストステップに繋げていた。

イベント終了後、司会・進行を務めた同プロジェクトの及川真央さんは「皆さんと私たちで一緒に新しい高校、新しいまちをつくっていくのがこのプロジェクトの魅力。今回のイベントで、皆さんとそれができたらとても面白いだろうなと感じたし、ぜひこのプロジェクトの仲間になってほしい」と、同校に興味を持つ中学生たちへメッセージを送った。

明日22日には、今回参加した中学生や見学希望者とその家族に向けた同校の見学会・まなび体験会を行うという。

グループワークを行う参加者たち

(※1)その地域・学校でなければ学べない独自カリキュラム、学力・進学保証をする公営塾の設置、教育寮を通じた全人教育の3本柱で、多くの生徒が行きたい、保護者が通わせたい、魅力ある高校にするプロジェクト。

(※2)全国から親元を離れて暮らし、阿賀黎明高校に通う生徒のため、教育寮を設置し、食事の提供と生活面をサポートする制度。

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