新潟県内の持続的な水産業の実現へ向けた戦略策定のための検討会が開催

第2回 新潟県水産振興戦略検討会議の様子

新潟県は24日、水産業に関わる業者と共に、持続的な水産業の実現へ向けた戦略を策定するための「新潟県水産振興戦略検討会議」を開催した。

新潟県内では、水産業の生産量・生産額が共に減少傾向にあると同時に、高齢化による漁業者数の減少も深刻になっている。こうした状況を鑑み、県では持続的な水産業の実現へ向け、昨年度から関係業者へのヒアリングや地域でのディスカッションを実施。今年度からは、漁業関係者だけでなく加工・流通・販売関係者、また消費者や自治体などを交えて戦略を策定する検討会を開催している。

6月に続き2回目となった今回検討会は冒頭以外非公開となったが、前回までに出された意見を総合し、戦略の骨子作成に向けた論点の整理を行ったという。

これまでに提出された意見としては、生産分野における担い手の減少や、その要因となっている収入の安定化とDXの遅れなどが指摘されたほか、観光分野からの「地域ならではの水産物の再発見、発掘が行われておらず、地域資源として十分に活用されていない」という意見や、小売分野からの「生産に関する浜の情報がなく、顧客へ地場産魚の物語や付加価値を伝えることができない」といった、今後の高付加価値化や地場の観光事業との連携の障害となりうる現状について指摘するものもあった。

こうした状況の改善のため、例えば、消費者に購入をリピートさせるような情報発信の強化や、漁業者と仲介人・小売店の意見交換の場を設けることなど、生産現場における改革だけでなく関係者間の連携強化に向けた対応を協議していくようだ。

(文・鈴木琢真)

 

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