三井住友建設とサトコウ、高速施工や省力化ができる工法の開発に着手

躯体構築から内外装仕上げまで1フロアを最短4日で施工

工法のイメージ

三井住友建設株式会社は、株式会社サトコウ(上越市、佐藤憲二社長)と、高層・超高層鉄筋コンクリート(RC)造の建築物において、躯体構築から内外装仕上げまでを1フロア最短4日での施工を可能にする「スクライム-サット工法」の共同開発に着手した。

現在、実用化に向けて、三井住友建設の技術研究所(千葉県流山市)で、実物大模型による試験施工を実施中という。実用化後は、インバウンド(訪日外国人客)によってニーズが高まるビジネスホテル向けや、より付加価値の高い建物づくりの需要を取り込んでいく。

三井住友建設は、高層・超高層集合住宅の躯体構築において、工場生産したプレキャストコンクリート(PCa)部材を用いた施工法「スクライム、スクライム-H工法」と、労務の平準化・品質管理の合理化・工期短縮などを目的としたシステム工法「DOC(one Day One Cycle)工法」を組み合わせて1フロアを最短3日で施工している。

一方、サトコウは現場で組み立てるだけの鉄骨造内外装仕上げユニット「SSUT(サット)工法」を自社工場で製作・販売している。

ただ、三井住友建設の「スクライム、スクライム-H工法」は、躯体構築後の様々な内外装仕上げ作業を現場で行っているため生産性の向上が難しく、サトコウの「SSUT工法」も、適用が最大8階までと、それぞれの課題があった。

そこで、両社の工法を融合させることにより、それぞれの利点を活かしつつ課題を克服する「スクライム-サット工法」の共同開発に着手したもの。

高層・超高層RC造の建築物において、躯体構築から内外装仕上げをモジュール化することにより、今後人手不足が予想される現場での省力化が図れるほか、高所での作業が少なくなり安全性を高めることができるという。

加えて、ほぼ全ての部材が工場生産のため、建築廃棄物の大幅削減や品質を向上させることもできるという。

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