新潟県加茂市が市営市民バスの運行を見直し、デマンド型乗合タクシーなどの導入を検討
新潟県加茂市の藤田明美市長は2日に定例会見を開き、市営市民バスの運行内容を見直し、デマンド型乗合タクシーや早朝バスなどを導入する実証実験を10月末から開始すると発表した。
加茂市の市民バスはこれまで、老朽化した車両の計画的更新の経費が必要であることや、乗車人数が極めて少ない路線と時間帯があることから、乗車数に見合った大きさの車両による運行や、乗車人数に合わせた減便を実施してきた。
2020年度からは、路線バスとデマンドバス・乗合タクシーの併用など、実態に即した運営や経費の縮減を図るための運行方法全般の見直しを検討してきており、各路線の効率化のほか、公共交通空白地帯の解消や持続可能な公共交通の形成という課題が取りまとめられた。
また、市民バス利用者や高齢者や高校生といった利用の可能性が高い市民を対象としたアンケートも実施。こうした調査や検討から、市内全域へのデマンド型乗合タクシー、市内各所を周りながら市役所と七谷方面・須田方面をつなぐ基幹バス、そして、デマンド型乗合バス運行時間外に対応する早朝バスの3種類の導入を、市議会9月定例会で審議することとなった。
審議で可決された場合、デマンド型乗合タクシーは10月25日から、基幹バスと早朝バスは11月1日から実証実験を開始する。実証期間は1年間を想定しており、運行を通して正式導入を検討していくという。
(文・鈴木琢真)
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