新潟市、JFEエンジニアリングなどが新電力「新潟スワンエナジー株式会社」を設立
まずは市内の公共施設に電力を供給して将来は民間企業にも
新潟市、JFEエンジニアリング株式会社、株式会社第四北越フィナンシャルグループは17日、同日付で、新潟市内の公共施設に電力を供給する新電力会社「新潟スワンエナジー株式会社」(新潟市中央区)を設立したと発表した。今年11月から売電を始める。まずは新田清掃センター(新潟市西区)をベース電源に、新潟市内の公共移設101か所に電力を供給。これらの施設で必要な電力量の6割程度を供給できるという。これにより市の年間電気料金を約3000万円削減できる。
新会社の出資金は5000万円で、出資比率は同センターの建設を手掛け、100%子会社のエコサービスにいがた株式会社が同施設の運営を行うJFEエンジニアリングが85%、新潟市が10%、第四北越フィナンシャルグループの株式会社第四銀行が5%。代表取締役にはJFEエンジニアリングの小林厚氏が就任した。
今後は、既存の太陽光発電事業者などとの提携、市内の再生可能エネルギー発電施設の活用、新規投資(太陽光など再生可能エネルギー)などで調達電源を拡大し、民間企業向けの売電も始める計画。販売する電気には「非化石証書」や「J-クレジット」を付けることで、同社から電気を買う民間企業は、「CO2排出係数がゼロ」の電気を利用していることを証明できるようにする。
一方、JFEエンジニアリングが自治体と組んで地域新電力会社を立ち上げるのは今回で5か所目。これまでと比べて大きな特徴は、収益の一部を、脱炭素などの政策を推し進める市のグリーン投資(LED、太陽光パネル、蓄電池などに投資する低炭素化事業)に充当することという。