全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部会議で、新潟県の花角英世知事が「出口戦略」、「ブースター接種」、「医療体制の強化」について要望
全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部会議(第28回)が11日、オンラインで開催され、新潟県の花角英世知事が新潟県庁から出席し「出口戦略(日常生活回復に向けた戦略)」、「3回目接種(ブースター接種)」、「医療体制の強化」の3点について語った。
発言後の囲み取材の中で知事は、出口戦略について、「これまでも国民にいろいろな制約をお願いするうえで、『いつ頃まで我慢しなければいけないのか』、『この先どうなっていくのか』、という先々の見通しを示すこと、いわゆる出口戦略は必要だと申し上げてきた。今般、国から日常生活を取り戻すための考え方、議論のたたき台が示されたことを評価したい。他の知事からは『もう緩めてもよいという誤ったメッセージになりかねないという懸念の声』もあったが、議論を始めること自身は非常に大切だと思う」と語った。
続けて、その出口戦略の一つである(ワクチンを接種済みであることや検査で陰性だったことを証明する)検査パッケージについて、「いろいろな事情でワクチンを受けられない方も出てくる。こうした方々がどういう形で検査を受けることができるのか、しっかり幅広く議論していかなければいけない」と語った。
ブースター接種については、「3回目接種を実施する大前提として、まずワクチンの種類別の効果、違いなどの科学的知見をしっかりと整理して示してもらいたい。そのうえで3回目接種を行うというのであれば、自治体が(接種に向けた)体制を準備しなければいけないので、早めに示してほしい」と語った。
医療体制の強化については、「新潟県も医療体制の強化を、走りながらやっているが、重症者、中等症の患者に対する対応は医療関係者全員がやれるわけではなく、一定のスキルを持った方でないと対応できないという現実がある。このため重症、中等症患者を見ていただける医療機関にスキルを持った人を集めていかなくてはいけない。そのための取り組みを県も行っていきたいが、国からも支援してほしい」と語った。なお、県では、スキルを持った医療従事者を、ある医療機関に集中させるために、スキルを持った医療従事者の派遣に応じてくれた医療機関に、補充のための支援などを行なっていきたいという。
(文・石塚健)