新潟県が新潟市で「低速電動バス社会実験」の準備走行
28日の「Niiportフェスタ2019」で無料の体験乗車会
新潟県は27日、新潟市中央区の万代多目的広場(野外広場)で低速電動バスの準備走行を行った。28日に開催される新潟開港150周年事業「Niiportフェスタ2019」で無料の体験乗車会が行われる。
実験には、群馬県桐生市で使われている「e‐COM8を使用。e‐COM8は軽自動車と同じ13インチのタイヤを8本を搭載し、全長440cm、全幅190cmで10人乗り。バッテリーはカセット式で、家庭用100V電源で充電することができる。充電時間は約8時間で、1充電当たり約30kmから40km走行する。また屋根には600Wの太陽光パネルを装備し、晴れた日はバッテリーの約半分を補うことができる。最高速度は19km/時。製造は株式会社シンクトゥーギャザー(群馬県桐生市)。
桐生市では、土日祝日に低速電動コミュニティバス「MAYU(まゆ)」を3台走らせているという。バスが通らない道を低速電動バスが走ることで、移動が円滑になる。桐生駅→桐生が岡遊園地・動物園→まちなかを経由し、桐生市観光を楽しめるルートになっている。
参加した新潟県のスタッフは「乗った人同士で会話が弾む」「思っていたより速く走るので、公道でも邪魔にならないんじゃないか」「開放感がある。風が直接感じられて気持ちよい」などと前向きな意見を話していた。
新潟県と新潟市が今年、短期(5年)、中期(15年)、長期(30年)において、万代島地区が目指すべき姿を描いた「万代島地区将来ビジョン」を策定し同地区のさらなる賑わい創出に向けた取り組みを行っている。このうち短期的な姿として渡し舟、小型低速バス、レンタサイクルの導入や、入り江を跨ぐ歩道橋の整備などで、新潟駅や万代島地区(万代テラス、朱鷺メッセ、万代島多目的広場、ピアbandaiなど)、みなとぴあなどの移動を円滑にしようというもの。