新潟県上越市の前副市長・野澤朗氏が上越市長選出馬へ向けて公約を発表「12月議会でコロナ補正予算を」
10月31日投開票の新潟県上越市長選に立候補を表明している前上越市副市長の野澤朗氏は16日、上越市内で記者会見を開き、公約を発表した。
冒頭の挨拶で野澤氏は「私は41年間上越市役所にいて、宮越馨元市長、木浦正幸前市長、村山秀幸現市長の3市長のもとでやってきたが、『自分ならこうする、こうやりたい』というものがあった。林業など不得意な分野もあるが、今回の公約は専門家に話を聞いたり、現場に行って聞いたりしたものをまとめたものだ」と語った。
新型コロナウイルス対策としては、「(市長に)就任したら、12月議会ですぐに補正予算を組む」(野澤氏)と、早急に10億円規模の補正予算を組む考えを明らかにした。家庭向けの経済支援では、子どもの休校で仕事を休まざるをえない保護者に対して賃金の一部を補填するほか、飲食業者や宿泊業者に対する支援も新設する。
一方まちづくりの観点では、特認校制度を利用したプログラミング小中一貫校を新設する。「(義務教育)9年間が終わって高校に行って起業するような若年起業を期待している」と野澤氏は話す。また目標額10億円を目標としたふるさと納税を強化し、自主財源の確保と上越市の魅力を活かした返礼品開発を進める。
観光政策については「妙高市と連携する。妙高市の観光部門と上越市の観光部門を合併することもできる」(同)と話した。
さらに、就任後4年間に取り組む施策として12項目を挙げた。
具体的には、医療・福祉分野では生活習慣病予防の徹底や医療体制の維持に加えて、経済分野ではプレミアム商品券の発行、企業誘致と起業の支援、首都圏の特別養護老人ホームの誘致、リモートワークや複業の推奨、プロジェクトチーム設置による移住政策の推進、木質バイオマス発電の推進などを盛り込んだ。
最後に野澤氏は、自身も長年勤務した上越市役所について「自分がやりたいことを話せて、それが仕事になっていく。そこにお金が付くか付かないかではなく、『まずやる』という市役所にしたい。前向きに市民のための組織へ変えたい」と改革に意欲を示した。
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(文・梅川康輝)