新潟県十日町市の関口芳史市長が定例会見、「今年度前半では昨年度を上回るペースで推移している」
新潟県十日町市の関口芳史市長は21日、定例会見を開き、オンライン移住相談窓口の開設や、昨年度に続き第3弾となる十日町市出身学生応援ふるさと便になどについて発表した。
オンライン移住相談窓口の開設について
新型コロナウイルス感染症の影響により、地方への移住に関心が高まるなか、首都圏で開催を予定していた移住相談イベントが相次いで中止や延期となっていることから、移住を検討している人が相談できる機会をつくるため、市では21日にオンライン相談窓口を開設した。
窓口では、ビデオ会議システム「Zoom」を使用し、移住支援制度の説明に加えて、仕事や住まい、子育て環境などの情報提供のほか、移住を考えるうえでの不安な点などについて、市の移住支援員が対応する。また、希望者には相談後も移住に関する情報をメールで提供する。相談は事前予約制で、希望日の3日前までに市ホームページなどに掲載している専用フォームから申し込む。
市長就任以降、移住政策に力を入れている関口市長は、「昨年度から単身者も補助金の対象に入れたこともあり、市の制度を使って当市に移住した人は152人となった。コロナ禍ということもあり、今年度前半では昨年度を上回るペースで推移している」と話す。
担当する市移住支援員の本間志朗さんは「東京から見学の問い合わせが多いが、コロナ禍でできないので、オンラインの方法は有効なのではないか」と話していた。
十日町市出身学生応援ふるさと便第3弾について
新型コロナウイルスの影響が長期化するなか、十日町市を離れて学生生活を送る市出身学生を応援するため、昨年度に引き続き「十日町市出身学生応援ふるさと便」を贈る。
対象者は、十日町市出身で現在市外に住んでいる学生で、市ホームページ内の専用申込フォームで21日に受付を開始した。米、そば、肉、野菜、ジュースなどが掲載されている「十日町市カタログギフト」から1品(4,400円相当)を選ぶことができるが、なかには十日町市出身の人が経営する都内のレストランでのランチ券などユニークなものもある。また、希望する学生には、市から定期的にUターンに関する、さまざまな情報を届けるという。
市の担当者は「第1弾は828件、第2弾は833件の申し込みがあった。今回も800件前後の申し込みがあると見込んでいる」と話していた。
大地の芸術祭公式アプリのテスト運用を開始
アソビュー株式会社(東京都)、フラー株式会社(新潟市中央区)、大地の芸術祭実行委員会は新潟県の支援のもと「スマートフォン向けアプリ」の共同開発を進めてきたが、このたび大地の芸術祭公式アプリ「大地の芸術祭 電子パスポート&ガイド」が完成し、10月1日からテスト運用を開始する。アプリは21日から無料でダウンロードできる。
来年夏に開催を予定している「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」を見据え、作品鑑賞パスポートの電子化による接触感染リスクの軽減や、緊急時のプッシュ通知機能など、新型コロナウイルス感染拡大予防対策の補助的役割も担う。
また、来夏のトリエンナーレに向けた電子パスポート機能のテスト運用として、10月31日まで、「越後妻有里山現代美術館 MonET&まつだい『農舞台』フィールドミュージアムセット券」購入者を対象に、「今年の越後妻有 秋の電子スタンプラリー」を実施する。アプリをダウンロードのうえ、セット券販売場所で電子パスポート機能を有効化すると、スタンプラリーを楽しむことができる。アンケート回答者のなかから抽選で20人に「大地の芸術祭オリジナルトートバッグ」をプレゼントする。
(文・梅川康輝)