子育て世代の経済負担軽減のため、新潟市内中学校の制服をリユースする頒布会が開催
公益社団法人新潟市シルバー人材センター(本部:新潟市中央区)は23日、子育て世代の経済的負担の軽減を目的として、公立中学校の制服を譲受・販売する頒布会を新潟市東区役所で開催した。
新潟市シルバー人材センターでは2019年より、使われなくなった市内公立中学校の制服を収集し、例えばワイシャツであれば1着200円など、新品に比べて格安の値段で販売するリユース事業を実施。収集した制服の仕分け作業や販売業務はボランティア会員が実行し、売上は同事業の運営費用に当てられている。
新潟市シルバー人材センター企画・総務課の豊島路子課長補佐は「制服を新品で一式購入すると約5万円ほど。学校へ入学する際、体操服なども一緒に購入すると出費は10万円を超えてくる。2020年以降は特に、新型コロナウイルスの影響で経済的に苦境へ立たされている家庭も多くなったと聞いており、何か助けになればと思いながら実施している」と話す。
頒布会はこれまでNEXT21(新潟市中央区)でも開かれており、今回は5回目の開催。頒布会開始直後の23日午前には、行列ができるほど購入希望者が集まったという。
事業開始からこれまでに集まった制服は、全種類合わせて800点から900点ほどにのぼるが、成長期で体格が大きく変わりやすい男子学生の制服は不足しがちである。入学時だけでなく、買い替えや洗い替えとしての需要も大きいようだ。
豊島課長補佐は「購入者の中には、『また着れなくなったら(寄附のため)持ってきてもいいか』と話す方も居て、この購入と寄附の循環ができれば理想的であると思う。着なくなった制服があれば、ぜひ提供いただきたい」と話した。
制服の提供は、新潟市シルバー人材センターの各区事務所や、中央区・西区・東区の社会福祉協議会などで随時受け付けている。また、運営にあたるボランティアも募集中だ。
なお次回の頒布会は、2月ころの開催を予定しているが(場所については未定)、新潟市シルバー人材センターへ連絡すれば、個別に購入の相談をすることも可能である。
【関連リンク】
公益社団法人新潟市シルバー人材センター webサイト(各区事務所の所在地や電話番号が記載)
(文・鈴木琢真)