石油ファンヒーター・加湿器大手のダイニチ工業が都内で2019年の新製品発表会

ラグビー元日本代表・畠山健介氏も登場

吉井久夫代表取締役社長(右)と畠山健介氏

石油ファンヒーター・加湿器でシェアナンバー1のダイニチ工業株式会社(新潟市)は21日、東京都内で2019年の新製品発表会を行った。加湿器や石油ファンヒーター新商品の披露のほか、ラグビー元日本代表で、現在は日本ラグビーボール選手会会長や、ラグビーワールドカップ2019™開催都市特別サポーター(東京)などを務める畠山健介氏が登場し「理想の加湿器」をテーマにしたトークセッションを行った。

トークセッションの写真1
トークセッションの写真2

 

パワフルになっても静かなハイブリッド式加湿器

ハイブリッド式加湿器 「LXシリーズ」

今年の目玉の商品は、ハイブリッド式加湿器 「LXシリーズ」2機種。これまで、狭い空間に対応した一般家庭用(デザインモデル)、広い空間に対応した事業所用(パワフルモデル)の加湿器はあった。しかし、その中間の、リビングやLDKなどの広さに適した加湿器がなかったという。新商品は、この“空白地帯”を埋める商品で、一般家庭のリビングやLDKなどでの使用に適している。

1200mL/hの加湿能力を持ち、 設定湿度への到達時間が従来機(デザインモデルで最もパワフルな機種、900mL/h)より約30%短縮できる。

購入者からのアンケート調査からわかった課題なども改善した。例えば、水を入れるタンクは7L入る大容量で、満水にすると重くなる課題があったことから、タンクの上だけでなく、下にも取っ手を取り付けた。これにより、 両手でしっかり持てるようになった。

タンクの上だけでなく、下にも取っ手を取り付けた

気化フィルターをセットするトレイも改善した。トレイは、定期的にスポンジなどで水洗いする必要があるが、新製品では、セットしたトレイカバーが、トレイ本体に水アカや汚れが付着するのを防ぐようにするとともに、汚れたらカバーを取り替えて新たなものに交換して使うようにした。これは業界初という。これにより、トレイを水洗いする手間が省けるようになったという。なおトレイカバーの交換の目安は1シーズン。予備のカバーが1枚ついているほか、3枚セット1500円で購入することができる。

さらに、「部屋の掃除に際にカンタンに移動できるようにしてほしい」という声にこたえて、本体上部に取っ手を取り付けたほか、設置面積も大幅に削減した(B4サイズの面積に設置できる)。

本体上部にも取っ手を取り付けた

このほか、パワフルになっても運転音は静かなため、睡眠を妨げないという。価格はオープン価格だが、小さめのタイプが3万4800円前後、大きめのタイプが3万7800円前後。

冬場のエアコン需要の高まりで乾燥化が進み、それとともに、皮膚や喉の乾燥対策などから、需要が増加している加湿器。同社はこの加湿器において6年連続でシェア1位(金額ベース、数量ベースいずれも)を維持している。

 

足元から部屋を効率よく温められる石油ファンヒーター

SGXタイプ

昨年度は暖冬の影響で石油ファンヒーターの市場は前年度比で83%にとどまる中、同社では、3枚の動くフラップを搭載したSGXタイプの新ラインアップを発売、この効果もあってSGXタイプは2018年度、対前年比141%の出荷台数を記録した。

暖かい空気は上昇しやすいため、特に風量の少ない消化力運転の時は遠くまで届きづらい。そうしたなか、3枚の動くフラップ(快温トリプルフラップ)を小火力時に下向きにすることで、風が床を這うように吹く。これにより、遠くまで暖かい空気が届くようにした。これにより、足元から部屋を効率よく温められるようになった。

一方、今年度は3タイプ6機種に限定していた35秒着火を8タイプ15機種に拡大する。
なおSGXタイプは、ニオイが少ない(10年前に比べて40%減)、日本製といった特徴もある。

このほか、同社の石油ファンヒーターの特徴として、給油の回数を減らすための大容量タンク、楽な姿勢で操作ができるジャストアングル(人の動きを考えた傾斜23・4度)などがあるという。

「当社の商品は歴史を刻んできていて、(その分だけ)突拍子もなく画期的な新商品はめったに出ない。それでも、毎年モデルチェンジをし、定番商品として売れ続けるために商品価値を高めるための改良をし続けている。(ユーザーは耐久消費財なので毎年買わないが)何年かたって新商品買った時に進化していることに驚かれると思う」。吉井久夫代表取締役は、冒頭の挨拶の中でこう語っていた。

吉井久夫代表取締役社長

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