新・新潟県立加茂病院の竣工式が行われる
新たに緩和ケア病棟を設置
現・新潟県立加茂病院の敷地内に建設が進められてきた、新・加茂病院の竣工式&内覧会が2日に行われた。
式典には、新潟県の花角英世知事、県議会議員、地元市町村、医療関係者、設計・施工関係者などが出席。花角知事は式辞のなかで祝いの言葉とともに、経営がきびしい県立病院の現状に触れ、「県立病院の徹底した経営改善に取り組むとともに、関係する医療機関が連携して持続可能な地域医療提供体制の確保が図られるよう取り組んでまいりたい」と述べた。
新病院は、高齢者に配慮した構造で、これまでに比べて病棟や病室が広く明るくなった。外観は、地元の家具・建具に用いられる「組子」をイメージしたほか、エントランスホールには、加茂縞織物をモチーフとしたタイルなどを使用。また多目的ホール・ロビーには小京都をイメージして県産杉材や漆喰塗を採用した。このほか、ガラス張りの展望ラウンジからは弥彦山、越後平野など自然豊かな県央地区を一望できるという。
また、将来を見据えた地域医療のニーズに対応できるよう、高性能のCTX線検査装置、学会奨励の内視鏡画像システム、新型の超音波装置を導入した。そのほか新たに緩和ケア病棟を設置。主に末期ガン患者の身体的、精神的苦痛を和らげるための支援を行うという。
加茂病院の秋山修宏院長は、「緩和ケアを柱として域外からも患者を呼び込みたい」と話していた。
新病院の開院は今月20日。駐車場は現病院を解体したのち令和3年に完成予定。総事業費は約100億円。
【新病院の概要】
建物構造/鉄筋コンクリート造の地上6階建て
延床面積/約1万4000平方メートル
病床数/168床(緩和ケア病床30床)
診療科目/13診療科(現病院と同じ)