新潟県・庄内エリア デスティネーションキャンペーンが10月スタート
8エリアのガストロノミー料理を振る舞う「オープニングイベント」も
新潟県と山形・庄内エリアを対象にしたJRグループと新潟県・庄内エリアDC推進協議会による大型観光キャンペーン「新潟県・庄内エリア デスティネーションキャンペーン(DC)」が10月1日にいよいよスタートする。期間は12月31日まで。
これまでの食のPRといえば、「酒、米、魚がおいしい」といったPRが主だった。今回のDCでは、これに加え、新潟・庄内各地域の「食」を育んだ歴史や伝統、暮らし、風土といった背景も伝える「日本海美食学(ガストロノミー)」として国内外に向けて、食と地域の魅力を発信していく(ちなみに美食学=ガストロノミーとは、おいしいだけでなく、その土地に内包された歴史や文化を尊重し、表現し、昇華させた料理のことをいうそうだ)。
9月2日、新潟県の花角英世知事、山形県の若松正俊副知事、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)の阿部亮執行役員新潟支社長新潟県・庄内エリアDC推進協議会の高橋正会長(新潟県観光協会会長)、新潟県・庄内エリアDC総合プロデューサーの岩佐十良氏などが参加し、新潟市内でDCに関する記者会見が行われた。
それによると、今回のDCでは、新潟県内7エリア(佐渡、村上・新発田、新潟・阿賀、弥彦・三条、長岡・柏崎、妙高・上越、湯沢・魚沼)と、庄内エリアの計8エリアで、食に関するキャンペーンを展開する。
このうち、鮭文化の根付く村上(村上・新発田エリア)では、鮭のフルコースといった料理だけでなく、村上に伝わる「居繰網漁(いぐりあみりょう)」という伝統漁法を体験したり、日本初の鮭の博物館「イヨボヤ会館」を見学したりして、鮭の文化を学ぶことができる。
湯沢・魚沼エリアでは、雪国に伝わる発酵文化(八海山の純米吟醸の酒粕だけでつくった漬物など)を満喫できるほか、囲炉裏のある空間で食事ができる。
また、
・地酒とつまみを振る舞う「乾杯イベント」(10月1日、新潟駅南口広場など)
・8エリアのガストロノミー料理を振る舞う「オープニングイベント」(10月5日、新潟駅南口広場)
・2019うまさぎっしり博 in JRA新潟競馬場(10月12日、13日)
・ガストロノミーをテーマとしたメニューの提供(10月1日~11月24日、エリア内の100店舗)
・上野駅産直市(11月7日~9日)
などが行われる。
さらにDCとのタイアップ企画として、JRホテルグループのホテルメトロポリタンで新潟・庄内の食材を使ったメニューの提供が行われるほか、新潟県・庄内エリアのセブン-イレブンで地元食材を使ったタイアップ商品が販売される。
新潟・庄内の食と景観を楽しむ列車「海里」の10月にデビュー
JRでも、新潟・庄内の食材を使ったメニューを提供するが、それ以外にもいろいろな企画が予定されている。その一つが10月5日にデビューする「海里(かいり)」だ。新潟・庄内の食と景観を楽しむ列車(4両編成)として、金土休日を中心に運転。4号車は旅行商品専用となり、旅行商品限定のサービス(行形亭、鍋茶屋などの料理)などがつくという。また、SL日本海美食旅など色々な列車が運行される。
駅舎の改良なども行われ、桑川駅では、「海がのぞめるインスタスポット」などが設置される。
このほか、駅からの二次交通(観光地を周遊する「びゅうばす」、予約不要の定額制タクシー「駅から観タクン」など)を拡充するほか、新潟市内を中心に「観光型MaaS」の実証実験を行うという。