エンカレッジファーミングの「環境制御型トマト栽培施設」が竣工
最先端のスマートアグリプラントがお目見え
農業生産法人エンカレッジファーミング(新潟市西蒲区、近藤敏雄社長)の「環境整備型トマト栽培施設」竣工式典と見学会が9日に行われ、篠田昭新潟市長ほか多くの来賓が出席した。
新潟市西蒲区越前浜に完成した国内有数の巨大な「野菜工場」は、栽培面積が約2ha、総工費約10・1億円。農林水産省の「産地パワーアップ事業」の助成を受けて平成28年10月に起工した。プラント施工ほかEPC一式で工事を請け負ったのはJFEエンジニアリング(東京都千代田区本社)。
県内初となるスマートアグリプラント(制御やエネルギー利用を技術を組み合わせて多品種の通年栽培を可能にする施設)で、新潟市フードバレー構想のシンボリックな存在となる。
また、施設園芸の先進国オランダの技術を取り入れた「ダッチライト型連棟温室。同国Priva社の複合環境制御システムによって温室内の栽培環境を常に最適化する。
資材関係は大部分がオランダ製で、ガラス温室の建工もオランダ人職人が担当したという。年間生産計画はミニトマト約400t。
エンカレッジファーミングは新潟市で長年農業を行ってきた鈴木農園(新潟市西蒲区)が2013年に設立した農業生産法人。これまで、トマトの栽培、出荷とともに花苗・野菜苗の生産販売にも取り組んできた。この施設が稼働することで、高品質のトマトが高効率で生産されることが見込まれ、一層の業容拡大を目指す。
篠田昭新潟市長は、「まさに新潟市フードバレー構想の具現化といえる素晴らしい施設。全国から多くの見学者が訪れることは必至で、アグリツーリズムの発展にもつながるのではないか」と期待の言葉を述べていた。