トヨタ自動車東日本の社長に宮内一公氏(10月1日付)
白根武史新会長と、宮内一公新社長が就任の会見
宮城県黒川郡大衡村にあるトヨタ自動車東日本(TMEJ)の白根武史新会長と、宮内一公新社長(10月1日付で社長に就任、TC(Toyoya Compact Car Company)Presidentを兼務)が13日、同社本社で就任会見を行った。就任は10月1日付。
宮内一公・次期社長は、就任会見の席で、「トヨタ自動車東日本の東北地方における仕入先は、2011年の1・5倍に当たる約150社に増加した。これまでに築かれたものづくりの基盤やネットワークをさらに広げ、トヨタ自動車東日本が東北で培ってきた強みをグローバルに発信していきたい」と意気込みを語ったほか、地場企業に向けて「新しい企業を発掘し、多くの仲間と共にものづくりをやってきたい」と呼びかけ、サプライチェーンの一層の拡大に意欲を見せた。
宮内次期社長に先立って会見した白根武史・次期会長も、「(トヨタ自動車が2016年に導入したカンパニー制度で誕生した)Toyoya Compact Car Company(トヨタ コンパクトカー カンパニー)と、(コンパクトカーを手掛ける)トヨタ自動車東日本のトップが1本化となる」と、(トヨタ コンパクトカー カンパニーのトップも兼務する)宮内次期社長への期待を語っていた。
トヨタ自動車東日本は、東北に根ざし、魅力あるコンパクトカーづくりを推進することで東北経済の活性化を目指している。また、地場の企業との交流活動である「相互研鑽活動」に積極的に取り組み、生産性向上や人材育成などのサポートに取り組んできた。対象業種は食品、水産加工、農業、造船、金型、機械製造など多岐に亘り、新潟県内の企業も参加したことがあるようだ。
【参考】
相互研鑽活動に関する新潟県のサイト
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/sangyoshinko/1356919955182.html
からくり技術で生産ラインを改善
一方、自社の生産性向上にも余念がない。従業員1人1人が現場で使う道具を自ら考え作りこむ「からくり改善」で、生産ラインを改善している。改善した事例はこれまでに約140に及ぶ。この一例として、この「からくり」を用いて車のバックドアを自動開放する様子を、映像を用いて説明していた。
また会見に続いて工場見学を実施。配線・内容部品の組み付け、電気配線の自動供給、内装外装の点検といった現場が披露され、無人の台車が配線の入った箱を現場に運んだり、空箱を回収して収納する様子が見られたりと、従業員の負担を軽減する仕組が随所に組み込まれていた。