田辺正幸氏(53歳)が来年1月に行われる五泉市長選挙に無所属で出馬することを表明
プリンスホテルUSA代表などを務めた田辺正幸氏(53歳)が11日、新潟県五泉市で記者会見を開き、来年1月に行われる五泉市長選挙に無所属で出馬することを表明した。
田辺氏は昭和43年五泉市生まれ。地元の小・中学校、新津高校、早稲田大学教育学部国語国文科を卒業後、平成4年4月株式会社プリンスホテルに入社。以降、本部経営企画課長、鎌倉プリンスホテル支配人、箱根湖畔工リア総支配人、日本観光振興協会広報担当部長(出向)、中国吉林省松花湖西武大飯店総支配人、本部営業部長、西武トラベル取締役、西武シンガポール社長、プリンスホテルUSA代表などを歴任。その後、10月6日にプリンスホテルを辞めて(有休消化のため実際の退職は11月15日)、五泉市に引っ越してきた。
田辺氏は、市長を目指すことになったきっかけについて「プリンスホテルのオリンピック・パラリンピック責任者を務めた。それが終わり、一呼吸ついていた時に(五泉市内にいる)父親や友人と話して、五泉市が厳しい状況にあることを実感し、立候補を考えるようになった」と話した。
また、「コロナ禍は地方においても深い影を落としているが、新型コロナはいずれ収束する。その時に五泉市政が流れをつかんで、施策を打つためにはしがらみを断つ必要がある。10年、20年のビジョンをきちんと描きながら(ビジネスの世界で活用されている)PDCAとST(市民の声を聞きながら現場を見ながら仮説を立てる)を市政において回していきたい」と話していた。
具体的な政策については、「農業と食の連携」「観光・交流人口の促進」「五泉ブランドの発掘・育成」「五泉ニットの世界発信」「SDGs(持続可能な開発目標)の実践」の5項目をあげた。
また、高齢者・障がい者がすみやすいまちづくりや空き家対策などからなる「安全安心まちづくり」、子育て・未来世代の環境整備、地域キーマンの育成、グローバル人材の育成などからなる「ひとづくり」、健康診断の拡充、健康長寿病気予防、認知症対策などからなる「健康づくり」にも取り組んでいきたいという。
一方、現職の伊藤勝美市長の評価について訊ねられると、「(合併前の五泉市と村松町の)両地域の融和を進め、それに基づいたまちづくりは評価できるが、3期12年は一区切りで世代交代はありだと思っている」と語った。また、「若い人が夢を持っていけるようにすることが必要だが、その面のビジョンを少し足りないと感じる」と話していた。
五泉市長選挙をめぐっては、現職の伊藤勝美市長と市議の松川徹也市議が立候補する意向を明らかにしている。