新潟県が豚コレラに関する連絡会議を開催
高まる発生リスクに備えて情報を共有
新潟県は17日、豚コレラに関する連絡会議を開催した。隣県を含む国内各地で豚コレラが発生するなど、新潟でのウィルス侵入の発生リスクが高まっていることから、関係部局で豚コレラの発生状況に関する情報や、万が一発生した場合の対策などに関しての情報共有を目的に開催した。
会議によると、昨年9月に岐阜県の養豚場で、国内26年ぶりに豚コレラが発生。その後、長野県など9都道府県に拡大したほか、富山県、石川県では養豚場では発生していないものの、(感染ルートとされる)陽性の野生イノシシが見つかっている。また、野生イノシシが見つかっていない埼玉県でも豚コレラが発生している。こうした状況を受けて会議を開催し、関係する部局間で情報の共有を図った。
昨年の発生を受け、県では、これまでイノシシなどの野生動物の侵入防止対策として、国の「アフリカ豚コレラ侵入防止緊急支援事業」を利用した防護柵の設置を促進したり、発生時に備えて「対応標準マニュアル」を策定したりしてきた。また昨年9月に、猟友会などの協力を得て、死亡した野生イノシシの検査体制を構築、9月16日現在で30頭を検査している(結果はすべて陰性)。今後は、予防策として、飼養衛生管理基準(家畜の所有者がその飼養に係る衛生管理に関し最低限守るべき基準)の遵守を呼びかけていく。
また農水省でも今年9月5日に「豚コレラ終息に向けた今後の対策」を公表している。
豚コレラは人に感染しない
一方、豚やイノシシのかかる「豚コレラ」は感染率が高く致死率も高いことから、と殺が義務付けられている。かつては日本でも蔓延していたが、有効なワクチンの普及に伴い、1992年を最後に感染が確認されていなかったが、冒頭で書いた通り昨年、26年ぶりに発生した。
ただ、豚コレラが人に感染することはないという。