村上市で児童が日沿道工事現場を見学〜いわふねJCが企画【村上新聞】
一般社団法人いわふね青年会議所(JC)=齋藤広樹理事長=が主管を務める「日本海夕陽ラインネットワーク協議会」は18日、建設工事中の日本海沿岸東北自動車道(日沿道)朝日温海道路の現場見学会を開催した。
参加したのは、村上市の朝日さくら小学校(倉松栄校長)の4年生児童14人。学区内の塩野町地区にある大須戸地先の1号トンネルと、猿沢地区にある上野遺跡を見学した。
はじめに、同協議会長の齋藤理事長が「日沿道は、だいたいみなさんが車の運転をするようになるころにつながるそうです。どんな道路かを見て、どういう風に便利になるかを考えてみましょう。みなさんが大人になって日沿道を通った時、『ここ見学したよ』と、今日の見学会が思い出になればうれしいです」とあいさつ。児童らは国土交通省北陸地方整備局新潟国道事務所から高速道路の役割や利便性、工事の様子について説明を受けた後、9人のJCメンバーらとともに現場へ向かった。
ヘルメットとマスクを着用した児童らは、現場スタッフに先導され工事の規模や機材について学習。事前に色を塗っていた、内壁構造物を固定するロックボルトキャップという部品を1号トンネル内、新潟側から約400㍍付近に設置した。また、山形側出口付近では山を切り拓く様子も確認。現場スタッフに「なぜわざわざ苦労してトンネルを掘るのか」など、素直な質問を投げ掛け、理解を深めていた。
上野遺跡では、発掘の方法や土器、石器、装具といった出土品を前に、「埋蔵文化財は、みんなの文化財。道路工事によって誰も見たり触れたりできなくなる前に、調査して未来に伝えていきます」と説明を受けていた。
参加した松田千君は「トンネルも遺跡も楽しかった。大人になっても自分が色を塗ったキャップが残るのはうれしいです」と笑顔で話していた。児童による見学の成果は、来月26日(土)に開かれる「第31回日本海夕陽ラインシンポジウム」で披露される。
村上新聞9月22日号