新潟市の都心軸「にいがた2km」について官民の意見交換の場となる第1回懇談会が開催
新潟市は18日、新潟市中央区で都心軸「にいがた2km」に関わる「第1回(仮称)新潟駅・万代地区周辺将来ビジョン懇談会」を開催した。
この懇談会は新潟市の拠点性強化に向け、将来のまちづくりの方向性を示した「新潟都心の都市デザイン」を具現化するため、新潟駅および万代地区周辺における官民連携まちづくりの拠点から、官民の関係者で意見交換をし検討していくことを目的として開催されたもので、今回が初めてとなる。
出席したのは、新潟市まちづくり推進課の職員に加え、新潟市商工会議所、特定非営利活動法人まちづくり学校、新潟駅前商工振興会、新潟駅前弁天通商店街振興組合などから12人。
はじめに、新潟市まちづくり推進課より、新潟駅・万代地区周辺の歴史と現状、将来ビジョンのたたき台などが発表された。
その後、1時間におよぶ意見交換では、出席者のさまざまな立場から意見が寄せられた。
株式会社connel(東京都)の代表取締役で、千葉県柏市まちづくり公社の業務執行理事兼事務局長の萩野正和氏は「これからのまちづくりとして、公共機関もどんどん使っていくケースが全国的に増えている。空間づくりで終わらず、使うためのまちにならないと価値がないという考えが浸透しているのも最近の特徴。まちづくりを進めていく中で大切なのは協働と連携だが、今は特に連携に重きを置きたいところ」と話した。さらに、柏市の事例をもとに、低未利用地をどのようにしたかなどをスライドを交え紹介した。
また、20年先の新潟を思い描く資料が配布されたことについて、「2040年がどんな社会になるか。それもいいが、5年後10年後のビジョンを考えた方がいいのでは」という意見があった。新潟駅前で飲食業を営む参加者からは「駅から降りてきた人が四方に流れることができるスクランブル交差点を作ったらどうかとずっと思っていた。今の駅前の横断歩道では人が一方にしか流れない。これを打破しないと新潟は変わらない」という声も上がった。さらに「新潟駅がどう変わるかによって、まちづくりの仕方が変わると思う。駅の構造について早く情報を得て、まちづくりに活用してほしい」という意見には多くの参加者が頷いていた。
懇親会は今後、5回にわたり開催され、令和4年には将来ビジョンが完成する見込みとなっている。
(文・太田広美)