ベトナムの送り出し機関が長岡市で外国人技能実習生制度セミナー
外国人技能実習生の国別トップはベトナム
人材の送り出し機関である「クインハノイ投資、商業及びサービス有限会社」(ベトナム国ハノイ市、グエン・ティエン・ズン社長)は18日、長岡市で、「外国人技能実習生制度セミナー」を開催した。
講師は、同社のファム・ティ・ヒエン日本部長。人材難に直面する県内中小企業関係者に向け、日本の技能実習制度の概要や、同社の特色などを説明した。
外国人技能実習生を国別でみると、これまで中国が最多だった。だが、今年に入り、ベトナムがトップになった。背景には、中国の平均年齢の高齢化や経済発展、まだ平均年齢が若いベトナム側の国を挙げた熱心な取り組みなどがあるとみられる。
またベトナム人留学生は日本国内や新潟県内で増加している。
そうしたなか、台湾、中東、マレーシアへの人材送り出しを行っているクインハノイでも2013年、日本への留学生や実習生の送り出しを開始した。現在、48名の従業員数のうち、33名が日本事業部に所属。このうち5名が、日本駐在員として、新潟、静岡、岡山、広島、福岡に駐在している。
「新潟では、(来年4月に正式発足する)新潟ベトナム交流会(山倉誠太郎代表)からもサポートしていただきます」(ファム・ティ・ヒエン日本部長)
日本事業部に手厚い人材が配置されていることもあり、実習生は、2013年(32人)、14年(110人)、15年(202人)、16年(314人)、17年(140人)と年々増加し、累計454人にのぼっている。
業種別では、食品加工(26%)、建設(31%)、農業(20%)、漁業(12%)が多い。また、地域別にみると、九州では農業の比率が高く、関東ではビルクリーニング業の比率が高くなっている。
一方、人材については、「専門学校と提携し能力のある人材を確保している」(同)ほか、同社の教育システムも充実している。
例えば、4階建てで400人が入居可能な「講習実習センター(日本語訓練センター)」があり、ここで、試験前の予備教育や、合格後の出国事前教育を行っている。
合格後の教育では、「300時間以上の日本語学習や、専門用語、実技、日本文化の学習」(同)のほか、掃除(毎朝6時15分から)、ラジオ体操(1日2回)などが日課となっている。また毎月、学習評価テストを行い、弱点の洗い出し、補強も行っている。
日本に行く目的が不明瞭な場合は選抜しないことや、日本駐在員のフォローなど、失踪者対策も徹底している。「これまで失踪者はゼロです」(同)と話す。
問い合わせは、(+84)24 33 542 968(日本語対応可能)