新潟県糸魚川市議会が第4回コンプライアンス調査推進特別委員会を開催
新潟県糸魚川市の糸魚川市議会は20日、第4回コンプライアンス調査推進特別委員会(保坂悟会長)を糸魚川市役所で開いた。
この日は、糸魚川市の井川賢一副市長のほか、糸魚川市議会議員、糸魚川市の部課長級が出席。元糸魚川市職員が有罪判決となった官製談合事件を受けた不正入札の防止策について、市議会議員の質問に対して市側が答えるという形式で行われた。
委員会では、大学教授などの第3者で構成する糸魚川市官製談合再発防止対策検討委員会が実施した業者対象の入札・契約制度に関するアンケート結果で、「業者間の談合に関わったことがある」と答えた企業が4社あったが、これに関して古畑浩一市議会議員が井川副市長に見解を求める場面があった。
井川副市長は古畑議員の質問に答え、「問題があると認識している」と述べたほか、「入札制度の改革をしっかりと早急にやらなければならない」と述べた。制度改革については、糸魚川市官製談合再発防止対策検討委員会の第3者の専門家の意見を聞いたうえで、新たな入札制度を作る方針。
また、古畑議員の「談合防止対策の何を行ったのか」という質問に対して、市側は「官製談合については、部課長クラスに公正取引委員会のYouTube動画による研修を行った。業者間の談合に関してはできていない」と答えた。
このほか、業者間談合の再発防止について市側は、「市としてできることは、罰則の規定と入札の監視だ。例えば、100%入札があった場合などを監視する入札監視委員会を設ける。これらがプレッシャーとなって抑止する力となると思う」と述べた。
さらに、市の担当者は市役所内で庁内委員会を立ち上げ、市職員の意見をまとめる考えも明らかにした。
なお、官製談合事件に関与した猪又建設株式会社に対し、糸魚川市は違約金として、公示価格の10%を請求する予定であることを明らかにしたほか、元市職員からは賞与約80万円を含む5月20日から8月27日までの給与など約180万円が自主返納されたと報告された。
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