村上市で「第65回新潟県母親大会」 800人参加、香山リカさん講演も
「わたしたちのおしゃべり広場」など7分科会で交流
県内各地から母親・女性たちが集い、勉強会など通して交流を深める「第65回新潟県母親大会」が22日、村上市で開かれた。さまざまなジャンルで話し合う7分科会を開き、精神科医の香山リカさんが特別講演。約800人が母親としての願いや要求などを共有し連帯を深めた。
世界の母親・女性が手をつなぎ、「核戦争から子どもを守ろう」とはじまった母親大会から65年、「生命を生み出す母親は、生命を育て生命を守ることをのぞみます」のスローガンを掲げ毎年開催。今年、新潟県では村上市が初めての開催地となった。
当日は、午前中に「いつかは介護する人される人」「生き生き元気に歌おう」「不安いっぱい私たちの暮らし」「わたしたちのおしゃべり広場」「福島原発事故から8年、まだまだ続く苦難の道」「地域の食と農を考える」「絵手紙体験会」をテーマにそれぞれ分科会を開き、圏域の歴史などを探訪する見学分科会も開かれた。
午後からは、高橋邦芳村上市長を来賓に全体会が開かれ、瀬波温泉潮太鼓が披露された後、精神科医の香山リカさんが「自分を信じて次の世代を育てる」を演題に講演。うつ病やDVなど精神科医として多くの悩みを抱える人たちを診てきた経験を例に挙げ「人の意見や指図に惑わされず、他人と比べたり、恨みねたみを言わず、自分の直感で正しいと思った道を歩むことが大切。その経験を子どもたちに伝えてもらいたい」と語った。
市内から参加した50代の女性は「分科会も楽しく学んだし、香山さんの公演にも心打たれた」と話していた。
村上新聞2019年9月29日号