大東建託新潟西支店が防災ステーション化、記念イベントを開催
日本全国で支店の防災ステーション化を推進
賃貸サービスを手がける「大東建託」が、災害発生に備えて事業所の防災ステーション化を進めている。全国7番目の同社防災ステーションとなる新潟西支店(中央区上近江1-4-17)は9月28日、近隣住民への周知を兼ねた「防災イベント」を開催し、事業所内にある防災設備の展示や実演を行った。
中でも目を引いた設備は、水を浄化して再利用する可動式シャワー「WOTABOX」だ。この製品を提供するのは、2014年に設立した新進気鋭の企業「WOTA株式会社」。このシャワーは上・下水道につながっていなくても、電源とつなぎの水さえ用意すればシャワーを浴びることができ、2016年の熊本地震や2018年の西日本豪雨の避難所にも提供された実績がある。山間部など、支援の手が届きにくい地域に迅速に輸送し、活用できる点も大きな利点だ。
実際に稼動している様子も見せてもらった。動画左にある設備が浄水装置で、シャワーからは勢いよく水が流れる。流れた水は再度浄化されて使用できる構造になっている。
また、「大東建託」新潟西支店入口付近には、「ダイドードリンコ」提供の災害時にも稼動する自動販売機が設置されている。この自動販売機は停電となった際、人の手でレバーを回すことにより充電を行い、中の飲み物を取り出すことができる仕様だ。さらに、この自動販売機には、携帯電話の充電コンセントも付いており、充電した電気を活用して電話を掛ける、といったことも可能である。
このした設備は機器を提供するメーカーと、機器を設置する企業という2つの存在があって始めて成り立つ。本県でこのような取組の輪がますます広がっていくことを期待したい。
このほかにも、電気自動車の電気を使用した電気供給実演(ポップコーン調理・実演)、AED講習会、水消火器による消火体験など様々な催しが行われていた。電気自動車は、最大で平均的な家庭で4日分の電気をまかなうことができるという。
大東建託は今後も、日本全国で支店の防災ステーション化を推進し、2020年3月までに18支店、2022年3月までには36支店のステーション化を目指すとしている。特に、物資の支援が入りにくい北海道と四国を先行して展開予定だ。