新潟明訓高等学校創立100周年記念会館(新潟市江南区)が完成、同校の歴史や新井満氏のコレクションを展示するスペースも
新潟明訓高等学校(新潟市江南区)は、今年で創立100周年を迎えることを記念して、新潟明訓百周年記念会館を同校敷地内に建設、8日に竣工式を行なった。
同校の渡邊淳一教頭は「100周年を迎えるにあたり、何か生徒たちに還元できるものを、と計画が始まった。現役生徒はもちろんOBも利用できるもの、そして100年の歴史を生徒たちに伝えられるものをという思いが詰まっている。自分が通っている学校の歴史を知り、誇りに感じてほしいと思っている」と、建設のきっかけなどを話した。
記念会館は2階建てで、総工費は1億数千万円。OBを中心とする関係者からの寄付もその費用に充てられた。
1階は学習室で、放課後や休日等に生徒が学習に勤しむスペース。校内の図書館は今までも19時まで利用可能であったが、生徒から学習環境の充実を求める声が上がっていたことから、この学習室は保護者の迎えを条件に21時まで利用できることとした。
「遅くまで公立の図書館で学習していた生徒も多いので、良い環境を用意できたと思う。竣工式当日から毎日40~50人の生徒がここで学習していて、きれいで集中できるとの声をよく聞く。これから受験シーズンを迎えるので、3年生の利用が増えると予想している」(渡邊教頭)。
2階は展示室。半分は同校の歴史を振り返ることができるスペースに、残りの半分は同校の卒業生である芥川賞作家の新井満氏より寄贈された富岡惣一郎画伯の「雪・信濃川」をはじめとした数々の美術品を展示するスペースとなっている。
展示室への入場は、現時点では生徒のほか、事前申し込みをしたOBや関係者のみとなっている。渡邊教頭は「貴重な美術品を展示していることもあり、常時どなたでもということは難しいが、ゆくゆくは申し込み制で外部の方にも入っていただけるよう検討する予定もある」とした。