株式会社ブルボン(新潟県柏崎市)が第2四半期決算(連結)を発表、家庭内消費傾向の継続を受けて売上高は順調に推移
株式会社ブルボン(新潟県柏崎市)は28日、第2四半期決算(連結)を発表した。それによると、売上高は442億1,900万円、営業利益は17億9,400万円、経常利益は20億1,300万円、親会社株主に帰属する純利益は13億8,000万円だった。
第2四半期は、菓子・飲料・食品業界は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動の制限が求められるなかで内食化が続き堅調に推移した一方、原材料価格の高騰や消費者の節約志向の高まりなどに注視する必要があったという。
このような状況下で、同社グループでは、感染症拡大下において一層高まる健康志向への取り組みや、ECチャネル需要の増加などによる消費者の購買行動の多様化、家庭内での消費に対応した商品展開なに取り組んだ。加えて、商品ブランドの強化と付加価値を高めた商品開発に取り組むとともに、可能な範囲で最大限の店頭フォローを続けるなど、企画提案型の営業活動により消費者満足を高める活動を推進した。
この結果、家庭内消費傾向の継続を受け、ビスケット品目を中心に売上高は順調に推移した。利益面は、生産性の向上とコストの削減、経費の効率的な使用に継続して努めたことと、堅調な販売業績を背景に順調に推移した。
なお2022年3月期期首より、「収益認識に関する会計基準」などを適用していることから連結売上高および連結段階利益の前年同期比(%)を記載していない。
営業品目別の概況は以下の通り。
菓子
ビスケット品目を中心として、豆菓子、キャンデー、デザート、米菓、スナック、チョコレートなどの品目を展開している菓子の合計売上高は、419億7,700万円となった。
ビスケット品目は、ロングセラー商品のソフトクッキー「レーズンサンド」を、装いを変え新発売したほか、「濃厚チョコブラウニー」などのバータイプスイーツ商品群や、「贅沢ルマンド」を再発売した「ルマンド」シリーズで、継続したプロモーションによるブランド認知の向上を図った。さらに、いも・栗を使用した季節に合わせたフェアの実施や、パッケージにキャラクターをデザインした商品展開など、充実した品ぞろえと、華やかな売場提案を行った。
「ロアンヌ」シリーズや「110gミニミルフィーユショコラ」などのマイベネフィット商品群、ファミリーサイズ商品群なども順調に推移した。
豆菓子品目は、「クリスピーマカダミアソルト&ホワイトペッパー味」「クリスピーピスタチオソルト&山椒味」を発売し、家飲み需要に応える商品展開を行った。スナック品目でもポテトチップス「ジャネット」2品を発売し、成型ポテトチップス市場の活性化を図った。
チョコレート品目は、「アルフォートミニチョコレート」シリーズに「アルフォートミニチョコレートストロベリー」や、期間限定のゴールドキウイを発売し品ぞろえの強化を図ったほか、新たなCM展開とキャンペーンを行い、ブランドの活性化とさらなる認知向上を図った。また、「もちトリュフガナッシュ」や、「プレッツェルショコラビター」を発売し、バラエティ豊かな商品展開を行った。
菓子全体では、需要が落ち着いた商品群があったものの、家庭内消費傾向の継続から順調に推移した。
飲料・食品・冷菓・その他
飲料・食品・冷菓・その他の合計売上高は、22億4,100万円となった。
飲料品目は、ミネラルウォーター商品群においてルート限定商品の需要が落ち着いた一方、「天然名水出羽三山の水500ml」などのナショナルブランド商品群への支持があった。また、「牛乳でおいしくつめたいココア缶190」も好評で取り扱いが拡大した。
食品では、スライス形状の食品シート「かんたんクッキング」シリーズに「焼くだけチョコシート」を発売したほか、「スライス生チョコレート」のリニューアルを行い品質の向上を図った。また、在宅機会の長期化の影響から「240gミルクココア」などの粉末ココア商品の需要が継続した。
機能性食品では、「スローバー」シリーズや「プロテインバー」シリーズに引き続き支持があったことに加え、成長期の子どもに向けた栄養機能食品「セノビックバーミニソフトクッキーココア味」を発売し、好評だった。
冷菓では、「ルマンドアイスキャラメルサレ」を発売したほか、「ルマンドアイスチョコレート」、「ロアンヌアイスチョコレート」を発売し、品ぞろえの強化と商品認知の向上を図った。
その他の通信販売事業では、新製品の詰め合わせや、季節、催事に応じた企画展開を実施し、消費者のニーズに応える魅力的な品ぞろえに努めた。また、日本製素材を用いた不織布マスクが引き続き好評だった(マスクは日本産業規格の適合審査で「JIST9001」一般用マスクのJIS規格に適合した)。
その他の自動販売機事業では、多様な商品を取り扱うプチモールの設置環境の選択による収益性向上と効率化に取り組むなかで、設置台数の増加と対面接触を避けた食品販売ツールとしての環境整備を図った。また外出自粛が緩和されつつあったこともあり、需要は回復基調となった。
その他の酒類販売事業では、限定醸造商品「潤いホップの惚れ惚れエール」を発売し、ブランド認知の向上とクラフトビールの魅力を高める活動に継続して取り組んだ。
土産用受託商品、輸出商品も回復傾向が続き順調に推移した。
一方、連結業績予想については、今年4月28日の「2021年3月期 決算短信」で公表した業績予想から変更はない(この業績予想は、新型コロナウイルス感染症による経済活動停滞の影響及び原材料やエネルギーコストの上昇を織り込み算出している)。