「デーモン閣下の邦楽維新Collaboration『妖気爛漫!坂口安吾』」の公演が開催
楽器が語り朗読が謳う至極のエンターテインメント
デーモン閣下と邦楽演奏家のコラボレーション公演「デーモン閣下の邦楽維新Collaboration『妖気爛漫!坂口安吾』」が3日、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館で開催された。
現在、県内で開催されている国民文化祭および障害者芸術・文化祭の一環として新潟市などが招致したこの公演では、新潟市出身の作家・坂口安吾の「桜の森の満開の下」を題材に、デーモン閣下の朗読&歌唱と、邦楽器を中心としたサウンド、砂絵を手で描くサンドアートがコラボレーションした斬新な朗読歌劇が繰り広げられた。
坂口安吾の短編小説「桜の森の満開の下」は、ある峠の山賊と妖しく美しい残酷な女との幻想的な怪奇物語。そのなかでデーモン閣下は語りと山賊の男を演じる。抑揚をつけた語りは物語の情景を思い浮かばせ、音楽や視覚的なパフォーマンスも相まって、観客たちはみな物語の中に引き込まれていた。
公演終盤には、デーモン閣下が魔暦前9(平成2)年にリリースした初のソロアルバムに収録されている「桜の森」が披露された。世を忍ぶ仮の姿、中学生の頃に観た「桜の森の満開の下」の映画に影響を受け作詞したものだという。そしてフィナーレでは20年来の邦楽維新Collaborationのテーマ曲が歌われると、観客総立ちで大いに盛り上がり割れんばかりの拍手が響き渡った。
伝統芸能や日本文化に造詣の深いデーモン閣下と、尺八の大師範・三橋貴風氏がタッグを組んだ至極のエンターテインメント「邦楽維新Collaboration」は20年目に突入。これまでに48タイトル81公演が行われている。