JR東日本スタートアップ株式会社などが、新潟のとれたて海産物を新幹線&ギグワーカー配送で自宅まで配送する実証実験
JR東日本の子会社でベンチャーへの出資や協業を推進するCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)のJR東日本スタートアップ株式会社と、生鮮流通のDXを推進する株式会社フーディソン、物流業界のラストワンマイルのDX化を目指す207株式会社は11月2日から、新幹線などを使った新潟の海産物の荷物輸送サービス「はこビュン」と、ギグワーカーによる自宅までのラストワンマイル配送サービスをテスト運用する。
新潟港で朝、競りにかけられた海産物を“獲れたて状態”でその日のうちに自宅に届ける。非対面・非接触での商品購入体験を提供するという。
商品は、甘エビ500グラム、ズワイガニ、または毛ガニ1〜2杯(※サイズによって変動する)で、料金は6,600円(税込、送料込み)。
株式会社JR東日本クロスステーション、株式会社ジェイアール東日本物流の協力を得て実施する。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により巣ごもり需要が高まっていて、地方産品の新幹線での輸送などの取り組みが進んでいる。こうしたなか今回、駅から自宅までの配送を、207が強みとするギグワーカーによるラストワンマイル配送サービスの「スキマ便」と組み合わせることで、手頃な配送料金で新鮮な魚介類をご自宅にいながら受け取れるサービスを実現する。
配送先は高輪エリア周辺が対象で、2日、5日、9日、12日の4回実施し、実験を踏まえ順次拡大を目指す。また、エキュート品川の商材でも配送サービスを予定(開始時期未定)するなど規模を拡大していく。
数量は1日最大5箱で、申込は、WEBサイト「ネットでエキナカ」にて受けつける。注文の締め切りは発送の3日前となる。
なお時化などによる水揚げが行われなかった場合、注文はキャンセルになるという。
一方、同じ新幹線で運んだ鮮魚を上記期間、sakana bacca中目黒、都立大学、中延、五反田、豪徳寺で店頭販売する。
JR東日本スタートアッププログラムは、ベンチャー企業や様々なアイデアを有する人から、駅や鉄道、グループ事業の経営資源や情報資産を活用したビジネス・サービスの提案を募り、ブラッシュアップを経て実現していくプログラム。2017年度に初開催し、今回までに合計81件の提案を採択し、一部の取り組みは実用化に至っている。
フーディソンは、2017年度のJR東日本スタートアッププログラムの採択企業。2018年に、品川駅で鮮魚の事前予約とエキナカ受け取りを可能にする期間限定のポップアップショップを設置しているほか、2019年4月には、本格的な事業を展開するため資本業務提携を締結し、品川駅構内のエキナカ商業施設エキュート品川内に『sakana bacca エキュート品川店』を開業。
さらに2019年6月には新幹線荷物輸送を行い、2020年10月には新幹線荷物輸送に加え特急荷物輸送による鮮魚輸送実証実験を実施している。