第一回「新潟県公民協働プロジェクト検討プラットフォーム」が開催される
人口減少により新潟の活力がそがれているとの危機感
官民一体となって地域経営を行っていくことを目指す、第一回「新潟県公民協働プロジェクト検討プラットフォーム」が16日、県庁で開催された。
同プラットフォームは、人口減少やそれに起因する諸課題が顕在化する中における、今後の地域経営のあり方を考える機会という位置付け。
人口減少はほぼ日本全国を覆う問題となっているが、県にはそれがそのまま地域経済の成長鈍化、またそれによる財政収入の伸び悩みにつながってしまっているという認識がある。一方で、この状況を打破し、活力ある新潟を将来世代に引継いでいくのに、県を中心とする行政主体の取組だけではとても厳しい。そこで今後の県の行政を考える上での大きなテーマが「公民協働」だ。
同プラットフォームでは、まだ具体的な取り組みについて検討していないものの、その前段階となる「公民協働に向けての基盤づくり」を行なっていく。この「基盤づくり」において合意が得られた部分から、ワーキングチームなどを設置して具体的な取り組みに入っていく見通しだ。
なお、この日は、他県での公民協働にパートナーとして協力した実績のあるEY新日本有限責任監査法人から、主に空港運営や鉄道事業において既に成果を上げた「公民協働」の事例が紹介された。
その後、新潟県が、既に検討を行っている「都市間高速交通ネットワーク」と「新潟空港活性化」についての状況を報告した(県では、この2つを「公民協働」についての意見を集約したい分野と位置付けている)。
このうち、新潟空港活性化については、現在、県が設置した「新潟空港活性化検討会」で、空港や周辺用地の利活用による活性化に向けた議論を行っている。
具体的には、整備士やパイロットを育成・訓練するための学校や施設を設立(誘致)することによる、航空人材の育成策などを検討している。また小型航空機を活用したビジネスを展開するための地域航空経営会社の設立や、既に同ビジネスのノウハウを持つ航空会社の誘致なども検討している。
また空港活性化は、「空港運営の民間委託」と一体的に議論している。こちらについては今後必要となる調査や、導入までに取り組むべき事柄を年度内に取りまとめる予定だ。
その後、メンバー各団体の代表からも、「公民協働」の観点から認識を共有したい事項や意見などが出された。
その一部を紹介すると、次の通り。
・にいがた産業創造機構(NICO)による創業・上場支援について(新潟経済同友会)
・青木浄水場、ごみ焼却施設(見附市)における民間ノウハウを活かした施設整備の事例(新潟県市長会)
・防災産業クラスターの形成に向けて(花角知事)
・産学官金連携を実現化する航空機産業クラスターの更なる推進(中原新潟市長)
【関連サイト】
新潟県Webサイト「新潟県公民協働プロジェクト検討プラットフォームについて」
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/seisaku/ppp.html