親子で歩く佐渡金銀山遺跡・西三川集落(新潟県佐渡市)【(株)佐渡テレビジョン(2021年10月17日)】
親子で佐渡金銀山遺跡を歩く体験イベントが今月17日に行われ、真野地区の西三川集落などを巡りました。
これは、市内の小学生と保護者を対象に、世界遺産を目指す佐渡金銀山の構成資産について、理解を深めてもらおうと、毎年行われているものです。
今回およそ30人の親子が時間をずらし、2班に分かれ参加しました。参加者は地元ガイドの説明を受けながら集落を巡り、その特徴を学びます。
集落内は採掘で出た石や水をためるための堤などが多く残り、閉山後にはその堤を田んぼや畑などに利用しているなど、過去の遺産が現在にも受け継がれている様子が紹介されました。
また、砂金採掘の最盛期にはおよそ2500人もの人が住み、砂金取りで出た石や、カヤなどを使った簡易的な家の跡が250ケ所ほど残っていたなど、かつて、砂金の採掘で栄えた集落の面影も垣間見ることができました。
こちらは採掘地の一つ、「立残山」と呼ばれる場所で、人力によって掘り崩された急斜面を見ることが出来ます。
その他にも、砂金山の繁栄と安全を祈願して建てられた「大山祗神社」や、江戸時代後期から明治5年の閉山まで砂金山のを務め、現在は保存のため改修中の「金子勘三郎家」など史跡の説明を受けます。
そして最後に、西三川砂金山最大の稼ぎ場だった「虎丸山」について解説されました。
集落を見て回った後は、佐渡西三川ゴールドパークで砂金取り体験を行います。
参加者は、実際に使われていた道具を見たり、砂金取りは昔、1日に12時間もの重労働だったといったという話をスタッフから聞き、楽しみながらも当時の人たちの苦労を肌で感じている様でした。
参加者らは、イベントを通じて昔の人の苦労や、佐渡金銀山遺跡への理解や関心を深めた一日になったようです。