越前浜(新潟市西蒲区)で県内大学対抗の「ゴミ拾い甲子園」が開催
新潟県は6日、不法投棄や海洋プラスチックゴミ問題などへの意識の醸成を目指し、越前浜海水浴場(新潟市西蒲区)にて「大学対校! ゴミ拾い甲子園in新潟県」を開催した。この取り組みは関東圏を中心に活動する「豪田ヨシオ部」との共催であり、県内初開催となる今回は4校37人の学生が参加した。
「豪田ヨシオ部」は、株式会社クリエイティブPR(東京都中央区)が運営する、大学生と企業・自治体の協力でSDGs達成を目指す活動。SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」を目標とした「ゴミ拾い甲子園」は関東圏で14回開催され、通算41の大学から1,800人以上の学生が参加してきた。
今回は新潟県と共催し、関東圏以外では初めての開催。新潟大学(新潟市西区)、新潟県立大学(新潟市東区)、新潟国際情報大学(新潟市西区)、敬和学園大学(新潟県新発田市)から計37人の学生が参加した。
普段は地元・新発田の市街地でゴミ拾いをしている敬和学園大学の男子学生は「市街地ではペットボトルなど小型のものが多いが、海岸だと大型のゴミが落ちていたり、細かく砕けたプラスチック類が散乱していたり、ゴミの種類がまったく違うことが興味深い」と話す。
新潟大学からは、環境系サークル「ひまわり」に所属する19人が参加。「ひまわり」では普段、月に1度のペースで五十嵐浜(新潟市西区)のゴミ拾いをしており「五十嵐浜は綺麗になってきたが、(ゴミ拾いがあまりされていない)越前浜はやはりゴミが多い印象」だと同サークルの男子学生は話す。そして「日本海側はゴミが海外からも流れ着いてくるので、活動を継続していくことが大切だ」と語った。
今回の企画を主催する、新潟県県民生活・環境部、廃棄物対策課不法投棄対策室の大沢昌一郎室長は「まずは今回のように、楽しんで活動してもらうことが大切」だと話す。そして、「海岸では川や海外からも物が流れ着くので、広い地域の環境を考えるきっかけになると思う。構造的に廃棄物の問題の解決は難しい面はあるが、今回の活動をきっかけに、若い人たちに解決法を考えてもらえたら」と学生たちへ期待を寄せた。