新潟交通株式会社(新潟市中央区)が2022年3月期第2四半期決算を発表、一般乗合バス部門は前年同期比増収も回復は限定的
新潟交通株式会社(新潟市中央区)は11日、2022年3月期第2四半期決算(期間4月1日から年9月30日、連結)を発表した。
売上高は69億2,500万円(前年同期60億4,700万円)、営業利益は△1億8,000万円(同△11億1,300万円)、経常利益は△2億3,200万円(同11億1,900万円)、親会社株主に帰属する純利益は△2億6,800万円(同△8億3,200)万円だった。
同第2四半期累計期間中は、新潟県独自の警報による外出自粛が続いたこともあり、前年同期に比べて回復はみられたものの感染症拡大前の水準を下回る状況が続いた。
なお「収益認識に関する会計基準」などを期首から適用しており、今期の各数値は、この該会計基準などを適用した後の数値のため、売上高の対前年同期増減率は記載していない。
セグメントの業績の概況は、次のとおり。
運輸事業
一般乗合バス部門は、新潟県独自の警報による外出自粛や臨時休校などの影響を受けたものの、新潟交通ICカード乗車券「りゅーと」のサービス開始10周年キャンペーンなどにより引き続き需要喚起を図ったこともあり、前年同期比増収となった。ただ、その回復は限定的となっている。
高速バス部門は、4月下旬より運休していた都市間高速バスの一部路線の運行を緊急事態宣言の解除に伴い7月から再開したことなどにより、前年同期比増収となった。
貸切バス部門は、全国的な感染拡大および新潟県独自の警報発出の影響により、バスツアー・修学旅行などのキャンセルが相次ぎ、低調に推移したものの、ワクチン集団接種会場への送迎バスを受注したこともあり、前年同期比増収となった。
この結果、運輸事業の売上高は31億8,100百万円となった。
不動産事業
新潟市中央区の万代シテイで、感染防止策を徹底したうえで、集客を高める販売促進や催事・イベントを企画実行したことに加え、7月に新店舗の誘致を実施して街区の魅力向上を図った。また、9月にはリニューアル工事も完了し、街の新たな魅力の発信にも努めた。これにより、新潟県独自の警報の影響を受けたものの、賃料収入および駐車場収入は前年同期比増収となった。
この結果、不動産事業の売上高は13億7,000万円となった。
商品販売事業
観光土産品卸売部門は、催事売店を撤退した影響に加えて、新潟県独自の警報による外出自粛などの影響を受け観光土産品需要が低迷したことなどにより、前年同期比減収となった。
この結果、商品販売事業の売上高は6億5,700万円となった。
旅行事業
全国的な感染拡大および新潟県独自の警報などの影響により、募集型企画旅行および一般団体手配旅行は低調に推移し、修学旅行の実施見送りも相次いだことで厳しい状況となったが、ワクチン集団接種会場への送迎バスを受注するなど、収益確保に努めてきた。加えて、「収益認識に関する会計基準」などの適用もあり、前年同期比増収となった。
なお、「収益認識に関する会計基準」などの適用前に換算した場合でも前年同期比増収となっている。
この結果、旅行事業の売上高は4億9,900万円となった。
旅館事業
新潟市内の「万代シルバーホテル」、新潟県佐渡市内の「国際佐渡観光ホテル八幡館」ともに、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う宿泊・宴会・ツアーのキャンセルや新規設定の見送りなどの影響により、宿泊・宴会需要の低迷は続いた。
だが、ケータリング商品の販促に努めたことや催事団体客の受け入れなどにより前年同期比増収となった。
この結果、旅館事業の売上高は3億8,500万円となった。
その他事業
広告代理店業は、新潟市が発行する「地域のお店応援商品券」事業の受託により好調に推移したものの、「収益認識に関する会計基準」などの適用により、前年同期比減収となった。なお、「収益認識に関する会計基準」などの適用前に換算した場合には前年同期比増収となっている。
航空代理業は、ワクチン集団接種会場の運営業務を受託するなど、新たな収益確保策を実施したが、国内線の減便が継続している影響もあり、前年同期比減収となった。
清掃・設備・環境業は、環境部門におけるリサイクル単価の上昇や定期収集、定期清掃、光触媒などの受注により、前年同期比増収となった。
この結果、その他事業全体の売上高は8億3,100万円となった。