ラーメン激戦区の新潟で約40年にわたり成長を続ける「だるまやグループ」

だるまラーメン

チャーシューで「モンドセレクション2019」金賞を受賞

1世帯あたりの外食への支出金額が全国平均よりも低い一方で、外食の中でも「中華そば(ラーメン等)」への支出金額は全国平均を大きく上回る約2倍を記録している新潟市。

さらに、新潟県は人口10万人あたりのラーメン店の数が26・1店と、全国4位を記録するほど、ラーメン店が多い。ラーメンを特集したTV番組や雑誌なども作られ、老舗から全国チェーン、新規の個人店まで多種多様なラーメン店が日々しのぎを削っている。

そんなラーメン王国新潟における激戦を勝ち抜きながら、約40年にわたり業界をリードしてきた企業のひとつに、だるまやグループ(新潟市江南区)がある。

1980年に古町で初のラーメン店「だるまや」がオープンし、以来約40年、だるまやグループは新潟らしい背脂系のラーメンで新潟のラーメン界を牽引してきた。

現在は「だるまや」以外に「ラーメン 万人家」「ラーメン 吉相」と背脂専門店に「ちゃーしゅうや武蔵」を加えた4大ブランドを主軸とし、さらに時代の嗜好に合わせた「孔明」「一兆」「ダルマ食堂」「麺や 大舎厘」「背脂三銃士」なども加わり、フードコートには「青山製麺」と、全部で35以上の店舗を展開している。また業態別では「大福家」という定食/酒場なども経営。

移り変わりの激しいラーメン業界において、同グループが打ち出してきた大きな特徴が「手作り」だ。

麺、タレ、メンマ、餃子を自社工場。スープ、チャーシューは店舗で製造。しかもチャーシューは4大ブランド全てで部位や味などに変化を加える手の込みよう。そのこだわりもあり、「ちゃーしゅうや武蔵」のチャーシューは世界的に歴史のある国際品評会「モンドセレクション2019」で金賞を受賞している。

代表取締役の齋藤雄司氏

餃子はグループ共通だが、餃子そのものに濃い味が付いているのでタレをつけずとも美味しく食べることができるオリジナルならではの一品。もちろん具材から皮まで自家製だ。

40周年を迎え、次の時代に向けて今後は、「ラーメンのメーカーとしてOEMでラーメンの材料を製造・販売するなど、多角的なビジネスを展開していきたい」(代表取締役の齋藤雄司氏)とのこと。

またイオン新潟東店ではラーメンの素材を中心としたデリやお弁当、スイーツなどを販売する「MUSADELI」も2018年からスタート。ここでは前出のモンドセレクション金賞を受賞したチャーシューを使用したサンドイッチ「厚切りちゃーしゅうカツサンド」を開発。この新商品も近い将来ラーメン店の店頭で購入できるようになる見込みだ。

ラーメンにおける新潟らしい味を守りながら新しい味にも挑み、さらに異なるジャンルとの融合を図る。老舗たりとて守りに入ることなく、攻めの姿勢で挑戦は続く。

<参考資料>
総務省統計局「家計調査(二人以上の世帯)」シンも区別都道府県県庁所在市及び政令指定都市ランキング(平成27年〜29年平均)」
総務省・経済産業省「平成28年経済センサス-活動調査結果」

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