新潟市が来年度当初予算の編成方針を公表、来年度も事業見直しなど行財政改革を継続して実施

新潟市役所

新潟市は18日、来年度当初予算の編成方針を公表した。

それによると、市税収入は回復が見込まれるものの、コロナ禍以前に比べると低い状況にある反面、社会保障関係費や公債費など歳出の伸びが見込まれるなど、厳しい財政環境にあるため、事業見直しなど行財政改革を継続して行っていくという。

暮らしやすさをさらに高める取り組みや、新たな都心軸の誕生を契機とした拠点性向上に向けた取り組みなど、「選ばれる都市新潟市」を目指し、将来のまちづくりを見据えた予算編成も行っていく。

一方、同市の来年度の歳入は、今年度と比べ、市税は回復傾向であるものの、地方交付税が減少するため、一般財源総額は微増となる見込み。歳出については、都心軸「にいがた2km」を中心に、拠点化に向けた建設事業にも継続して取り組むなど、新たな都心軸の誕生を契機としたまちづくりを進めていく。

また、定員適正化など集中改革の取り組みによる行財政改革効果がある一方で、介護保険関係費、後期高齢者医療費関係費、公債費など義務的経費の増加が見込まれるという。

 

予算編成の基本方針については以下のとおり。

(1)新型コロナウイルス感染症の影響への対応
感染拡大防止対策をしっかりと行ったうえで、感染状況を注視しながら、経済社会の再興に取り組む。

(2)「選ばれる都市」の実現に向けた取り組み
・豊かな自然環境、広大な水田風景とそれらが育む農産物といった田園の恵みと、充実した子育て環境・教育・福祉、高い利便性を有する交通網といった都市機能を併せもつ暮らしやすさに磨きをかけ、都市と田園が調和する「暮らしやすいまち」として選ばれるための取り組みを進める。
・官民連携のもと、オール新潟で市の強みや魅力を活かした取り組みを進めるとともに、都心部を経済・産業の発展をけん引する成長エンジンとすべく、新たな都心軸の誕生を契機として、より一層拠点性を高めていくなど、国内外から「訪れたい、ビジネスを展開するまち」として選ばれるための取り組みを進める。

(3)にいがた未来ビジョンに掲げた都市像の実現
令和4年度が「にいがた未来ビジョン」の最終年度となることから、これまでの取り組みを振り返るとともに、新型コロナウイルス感染症による社会や人々の意識・価値観の変化を的確にとらえ、都市像の実現に向けて総合計画の総仕上げに取り組む。

(4)真に取り組むべき重要課題に対応するための不断の見直し
あらゆる分野の事業について目的・効果を改めて検証し、効果の上がらない事業の縮小や廃止、他都市比較によるサービス水準の見直しなど、効率化・適正化に取 り組む。

 

なお現時点の来年度歳出・歳入推計(一般財源ベース)は、歳入2,514億円に対し、歳出2,540億円となっていることから、今後の編成過程で事業費の圧縮を図っていくという。

新潟市中央区に貼られた「にいがた2km」のポスター(2021年2月撮影)

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