日本会議新潟支部が、第5回立派な日本人表彰式と特別講演を開催
日本会議新潟支部は20日、新潟市中央区で、第5回立派な日本人表彰式と特別講演を行った。
立派な日本人表彰式は、平成29年度から新潟支部の特別事業として、日本会議の目指す「誇りある国づくり」や「人づくり」に寄与している者の地道な活動や行動に対し、感謝と敬意を表するため行っており、これまでに15組を表彰している。
今回表彰されたのは、柴田光榮さん(新潟市中央区在住)と新保基衝さん(佐渡市在住)の2人。
柴田さんは、日本の素晴らしい文化を「江戸しぐさ」として斬新な角度から解説し、その文化を現在の生活や教育、経営の場に生かしていくための活動を長年行っている。
新保さんは、長年にわたり日本刀鍛治として研鑽を重ね、丹精を込めて日本刀を制作し、日本刀に込められている精神(質素、礼儀、清廉、忍耐)を伝える活動をしている。
近藤建支部長は挨拶の中で、「立派な日本人表彰式を発案されたのは、先代の支部長をやってくださった佐藤袁也氏。世の中には立派なことをやっているが目立たないところでやっておられる方に、感謝の思いを伝えなければならないということからスタートいたしまして、今日で5回目ということになります。今日もまた素晴らしいお二人の先生に表彰式にお越しいただきました」などと話していた。
柴田さんは受賞あいさつの中で、「『この星に日本という国があってよかった』。この言葉は外国から日本においでになった、日本の生活を経験した、日本の生活を見たという人の感想です。同じような意味で、私には、『日本という国に江戸しぐさがあってよかった』。そんな風に日頃思っています。江戸しぐさというのは江戸時代には繁盛しぐさと申してました。商人(あきんど)のしぐさ。ところが、その人たちの格好よさに、地域社会の皆さんが広げていって、時には8,000にも及ぶしぐさがあったということです。その江戸しぐさに初めて出会った時、ここにこそ日本の心が入っているではないかと思いました。大きく言いますと宇宙観から自然観、人間観、人間関係の大事なポイントから、子供たちの養育、恋愛の作法や入浴の仕方まで入っています。これをもっと広めたいと思って、仲間と新潟江戸しぐさ研究会を作りました」などと語っていた。
また新保さんは、「私は鉄を求めて60年になります。酒もタバコも数十年前にやめました。また仕事を始める数日前から自分の好きなものや世間から自分を遮断します。何故かというと、自分が好きなものを作ったり、後世に残るものを作りたいから。心も体も全部白くなって、一つのものに心を定めて仕事をしたい。300年から500年残る作品を作りたいと思っています」などと語っていた。
なお新保さんによると、日本に鉄が入ってきたのは縄文の末から弥生の初期。種籾と一握りの鉄を伝えた人が農耕を始め、そこから食生活が豊かになり大小の集団が形成され、金属の道具が争いに用いられるようになっていったという。古墳時代には勢力争いが一段と激しくなり、鉄の武器を使用するようになった。
663年の白村江の戦い以降は、中国からの鉄製品が封印され、日本独特の製鉄が始まった。その後、日本刀の形になったのは平安初期で、それから1,200年の年月を経て現在に至っているという。