JR越後線新駅「上所駅(仮称)」(新潟市中央区)、駅前広場や回転場の整備案も明らかに
新潟市都市交通政策課は22日、JR越後線・白山駅から新潟駅(ともに新潟市中央区)までの区間に新設を計画する「上所駅(仮称)」について、上所校区コミュニティ協議会や整備予定地の周辺住民を対象とした意見交換会を開催した。同会で新潟市は、駅南側への「駅前広場」や、北側の回転場設置案について明らかにした。
越後線におけるほかの駅間距離が1.4キロメートルから2.0キロメートル程度であるのに対して、白山駅・新潟駅の間は約3.1キロメートルと長く、また周辺には新潟南高等学校や住宅街もあり、利用者も見込まれることから、以前より周辺住民などから必要性に関する話題があがっていた。
2017年9月に上所校区コミュニティ協議会が県や市、JRへ署名を提出したことから新設案は本格化。2020年8月までに「越後線白山〜新潟間(仮称)上所新駅設置検討に伴う概略設計の実施に関する協定書」が締結されている。
新潟市が主催する地域住民などとの意見交換会は今回で2回目。整備事業の現状説明や、第1回で提出された意見への回答が主な内容となった。
一方で、現状のまま駅を造った場合は駅の南北には駐輪場(南側280台とトイレ、北側120台)ができるが、送迎用の自動車が駅周辺に来ることで、南側で渋滞が発生する可能性や、北側の狭い生活道路に自動車が入り込む点が課題となる。
そのため新潟市では、第1回で住民から出た意見も踏まえ、南側へ駅前広場を整備することを提案。前述の駐輪場280台とトイレに加えて、10台分の自動車の駐車も可能なスペースを整備して交通渋滞を防ぐ。
新潟市は北側に関して、住宅が多く入り組んでいるため、道路規制をかけて送迎用の自動車を入れない案を出した一方で、前述の北側駐輪場に回転場を併設し、送迎用の自動車が西跨線橋側から入って、また西跨線橋沿いから戻ることができるようにする案に関しても説明した。
なお、現在の新駅の想定は、ホームは2面2線相対式。利用者数は約2,300人、乗降者数は4,600人を見込む。また乗り換え施設としては、既存の地下道を用いるという。