新潟県村上市の高橋邦芳市長が定例会見を開き、「第3次村上市総合計画基本構想の策定」などについて説明

村上市の高橋邦芳市長

新潟県村上市の高橋邦芳市長は26日、会見を開き、「第3次村上市総合計画基本構想の策定」などについて説明した。

総合計画については、今年5月24日に村上市総合計画審議会に諮問し、11月8日に審議会から答申があった。これを受け、これから市議会に総合計画の策定について提案を行うこととなっていて、来年3月の策定を目指している。

総合計画の中身については、人口減少に対応していくための子育て支援や、高齢者・障害者などを含む多様な人材の活躍の推進をこれまで以上に取り組んでいく。またSDGs、炭素社会の構築、デジタル化の進展など、社会や生活を取り巻く環境の大きな変化、潮流を市の発展につなげていくという視点が示されている。

このほか、「土地利用構想」や、「デジタル化基本方針」も盛り込まれている。

このうち土地利用構想については、将来の土地利用の方向性として、村上地域の市街地圏域を「中央拠点地域」としながら、山北地域の府屋と勝木の両集落でサービスが集積したエリアを「北部拠点地域」、荒川地域の市街地圏域を「南部拠点地域」とし、これら3つの拠点地域と市内各地をネットワーク化することで、市全体の骨格形成を行うこととしている。

また、土地利用については、「生活圏」と「産業圏(広域)」についての記載もある。

産業圏ついては、市が5市町村合併で誕生した特性があることから、それぞれの地区に工業団地や道の駅、観光拠点などがあり拠点同士のネットワーク化が図られているとは言えず、市一体としての物流や人流を総合的に考慮した土地利用は難しくなっている。

一方で、特定地域振興重要港湾に指定されている岩船港のほか、無料区間の日本海沿岸東北自動車道が市の南北に縦断して、強力な陸路と海路を持っているという魅力がある。
このため、産業面からの土地利用を考えた時、市内の主要な拠点、新潟市、鶴岡市などとのアクセス性を考慮しつつも、より広範囲で広域的な流れを俯瞰して捉えて産業誘致を進める必要があるという。またデジタル化や脱炭素化などの流れを視野に、通信環境の整備や再生可能エネルギーの活用のしやすさを高め、
産業面における土地利用を図っていく。

一方、策定に際し、書籍「里山資本主義」などの著者としても知られる日本総合研究所の藻谷浩介主席研究員に策定アドバイザーになってもらい、助言をもらったという。

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