水産物の採取・加工・販売を手がける近藤商店株式会社(新潟県聖籠町)が破産手続開始決定、新型コロナウイルス関連破たんで負債総額は約9億円

株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、水産物の採取・加工・販売を手がける近藤商店株式会社(新潟県聖籠町 資本金2,100万円、近藤大喜社長、従業員15人)は、1日付で張り紙を出し、同日付で新潟地裁新発田支部より破産手続開始決定を受けた。申請代理人は犬飼善和弁護士(新潟あやめ法律事務所 新潟県新発田市)、破産管財人には江花史郎弁護士(にいがた駅前法律事務所 新潟市中央区)が選任された。

負債総額は約9億円で、うち金融債務は約7億6,000万円。なお、新潟県内における27件目の新型コロナウイルス関連破たんとなった。

近藤商店は2007年に創業、法人化し、当初は労働派遣業を手掛けていた。2011年より水産加工業に事業内容を変更、次第浜にて漁業権を取得し、ナマコ、カキ、鮭などの採取と加工を行い、東京の水産会社などに販路を形成。また、ナマコの一部は乾燥させ台湾や香港に輸出していたほか、ロシア産の鮭の輸入・加工販売なども手掛け、聖籠町のふるさと納税返礼品などにも採用されていた。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外食産業の低迷などで2020年11月期の売上高は2億5,700万円に減少し、赤字決算を余儀なくされていた。財務内容も債務超過となり、借入依存の高い状態が続いていたもので、その後も業況に好転の材料は乏しく、支払不能の状態に陥り、今回の措置となった。

 

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