新潟市の新年度予算は、前年度比164億円減の3802億円
事業見直しなどでプライマリーバランスの黒字化を達成
新潟市の篠田昭市長は13日、記者会見を行い、平成30年度(2019年度)予算(案)を発表した。新年度の一般会計予算の規模は、前年度よりも少ない3802億円。
このうち商工費は、前年度比よりも8億円少ない164億円。また農林水産費は前年度よりも10億円少ない63億円、土木費は前年度よりも81億円少ない488億円などとなっている。このほか、来年1月1日に新潟港開港150周年を迎えることから、関連イベントの予算が多く計上されている。
具体的な主な事業は以下の通り。
・大和新潟店跡地の再開発ビルの開発推進=16億2171万円
・新潟駅周辺地区の整備=40億4499万円
・次世代につながる魅力ある店舗への支援=5000万円
・交通システムの強化(シニア半わり、上所駅や江南駅など新駅の検討)=2760万円
・「移住モデル地区」おける定住促進のための住宅支援=59万円
・UIJターン世帯へのリフォーム支援=1070万円
・本社機能の立地促進補助金=1840万円
・情報通信関連産業の立地促進補助金=4048万円
・新潟中央環状道路整備=49億3800万円
・ICTを活用した実証事業への支援=2000万円
・元気な農家応援=7億9430万円
このほか、インバウンド誘客、新潟空港活性化、クルーズ船誘致、農作物輸出、開業サポートなど様々な事業の予算が計上されている。
一方、職員配置の適正化や、事業の整理統合などを進め2019年度だけで45億8000万円をねん出し、2019年度はプライマリーバランスを7億円の黒字に転換させる。また今後も行財政改革を進め、2018年度に33億円にまで減少した基金を、2019年度に35億円、2022年度には27年度と同レベルの100億円程度まで増やしたいとしている。
組織の再編も行い、商工関連では、企業立地課内に、「先端技術推進室」を設置する。市ではこれまで、民間とタイアップして、IoT向け無線通信技術「LPWA」を使った発信機をマンホール蓋に取り付けてマンホール内の有機ガスや水位を遠隔監視するプロジェクトや、排水溝にセンサーを取り付けて道路冠水の状況を遠隔監視するプロジェクトなどを進めてきた。
今後も、民間とタイアップしたICT関連の実証実験を行う予定で、民間からの提案や相談を受ける窓口をわかりやすくするために、先端技術推進室を設置するという。