第2回上越地区のおける広域最終処分場候補地検討委員会が新潟市で開催
上越地区における産業廃棄物の広域最終処分場の候補地を選定する「第2回上越地区のおける広域最終処分場候補地検討委員会」が14日、新潟市中央区で開かれた。
産業廃棄物の処理に関し、県では、民間で整備する動きがあれば、それを尊重する方針を示している。だが、じっさい、民間整備は十分に進んでいないのが実情。こうしたことから県では、県の最上位計画である「新潟県総合計画」で、公共(県)の関与により、上越・中越・下越地区にそれぞれに、全県から産廃を受け入れる施設を整備する方針を示している。
このうち中越地区では、平成11年4月、エコパークいずもざきの供用を開始。さらに平成16年4月に第2期処分場、平成30年10月に第3期処分場の供用を開始している。
だが、すでに第1、2期処分場は満杯になっているほか、第3期処分場も13年後には満杯になる見通しで、新たな処分場の整備が不可欠な状況。こうしたことから、県は平成13年に、上越市の茶屋ヶ原・吉浦地区を建設候補地とした構想を公表した。だが、地元の理解が得られずに平成30年6月に断念している。これを受けて、新たな候補地を検討することになった。
なお上越地区の市町村で、誘致を表明している自治体は上越市内のみということから同市内で候補地を選定する方針。2031年の供用開始を目指している。
第2回目委員会では候補地の公募(応募)などについて審議
こうしたなか、2回目となる今回の委員会では、自然環境保全、森林、防災面や他県の事例などから、処分場を立地できない区域(立地回避区域)の設定を了承した。
その後、処分場の候補地について審議。委員会が各種要件(約10ha以上の敷地が確保できるなど)に基づいて候補地を抽出していくほか、上越市内からも候補地を募集していくという。
募集については、「上越市内の土地で概ね5ha以上の面積」など、委員会の抽出条件より条件を緩やかにすることで応募しやすくした(※県では90万立方メートルの埋め立て容量を見込んでおり、5haは90万立方メートルを確保できる面積として県が設定した基準)。応募できる人は、応募地の全部または一部を所有する個人や法人や、応募地のある町内会長。12月2日から来年3月31日まで募集する。
なお委員会は今後、来年11頃までに4回ほど開催し、透明性や客観性を確保しながら3~5か所の候補地を選び、県に報告する方針。この報告をもとに県では候補地を3か所程に絞り込む。
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