十日町地域広域事務組合(新潟県十日町市)が一般社団法人オフロードビーグル協会(南魚沼市)と県内初の災害支援協力協定を締結
新潟県十日町市の十日町地域広域事務組合は3日、一般社団法人オフロードビーグル協会(南魚沼市)と災害時におけるオフロードビーグルを活用した支援協力に関する協定の締結式を十日町地域消防本部で開催した。新潟県内の消防本部で同協会と協定を締結するのは初となる。
この日は、同組合の樋口哲生消防長や同協会の髙橋盛行代表理事のほか、同消防本部の職員などが出席した。
同組合と同協会は今年2月と3月に十日町地域でスノーモービルの走行訓練を行うなど連携してきたが、今回同協会から打診があり、同組合も遭難救助に関して課題を抱えていたため、解決策として協定の締結に至った。
樋口消防長は「近年は、土砂災害などの災害が頻発している中、災害に適切に対応できるように備えておく必要がある。こうした中、スノーモービルなどのエキスパートの方々から災害支援協力の話を頂いた。迅速で広範囲にわたっての救助活動ができ、救助者の早期発見に繋がり、市民の安全・安心に繋がる。今回の協定は非常に心強く、重要なものだ」と話した。
髙橋代表理事は「スノーモービルは家族を遭難でなくしたカナダ人が人助けのために開発したものだ。普段は趣味で乗っている人が救助活動をすることで社会貢献もできることになる」と話した。また、髙橋代表理事は、今後他地域の消防本部との協定締結の可能性も示唆した。
同協会は南魚沼市に本部があり、全国組織で経営者を中心に78人(新潟県内は13人)の会員がおり、各会員が1人1台ずつ保有しているため、協会として約80台のスノーモービルなどを保有している。救出活動の出動は会員が行う。
同協会はすでにネクスコ東日本、ネクスコ中日本と災害協力の協定を締結しており、国土交通省北陸地方整備局とも10日に同様の協定を締結する予定だという。