新潟県が新型コロナウイルス感染症の病床数を98床増やし最大653床に増やすことを発表
新潟県は3日、新型コロナウイルス感染症の第5波に比べて感染力が2倍になって入院患者が増えた場合でも対応できるように、これまでのフェーズ3(県特別警報から)に加え、新たにフェーズ4(緊急事態宣言相当)を設定し、病床数をこれまでの555床から98床増の最大653床に確保できるようにしたと発表した。
増床は、国が3割増しの増床を求めていることに対応したもので、11月末に厚生労働省に報告したという。今後、新潟県を含む全都道府県の増床の詳細について厚労省から公表される見通し。新潟県でも3日は増床の概要のみを公表し、具体的な病院名や病院ごとの病床数などについては、国の公表に合わせて公表する予定という。
県の説明によると、県では増床を決定したものの、これまでの最大入院患者数は277人(8月下旬、第5波のピーク)で、この277を、国が求める3割増しにしてみると約360床。このため入院患者数が第5波のピークに比べて1.3倍に増えたとしても現状の555床でも対応可能とのことだ(360床は555床の55%)。
なお8月に277人(病床使用率49.9%)が入院した際、手術が多少遅れる事例はあったものの、緊急入院ができなくなるといった一般医療へのしわ寄せはほとんど発生しなかったという。仮に第6波で、入院患者数が277人の1.3倍に当たる360人になったとしても、一般医療への影響はそれほど発生しない見通しという。
一方、フェーズ3の段階までは、これまで通り555床体制で対応し、フェーズ4に入った場合に増床していく。また98床はすべて中等症1から軽症のための病床となる。重症病床については県内に現在、112床あるが、この夏のピークで重症の入院患者数は11人だったことから現状の体制で十分に対応可能という。