泉田裕彦衆院議員から「裏金を要求された」と名指しされた星野伊佐夫新潟県議が会見

星野伊佐夫新潟県議

新潟5区を地盤に活動する泉田裕彦衆院議員(自民党)が衆院選直前の9月4日に、星野伊佐夫県議から2、3,000万円の裏金を要求されたと主張している問題で、星野県議が会見を開いた。

会見の冒頭、元新潟県知事の泉田氏が県議や職員から変わった性格であると見られていることや、泉田氏の過去の自分本位の言動などについて触れ、「選挙には、いくらかかるのかと聞かれたので、政党活動費には2〜3,000万円かかるという話はした。お金(裏金)をまくというのが選挙では一番怖い。絶対にやらない」などと語っていた。

また、3日に泉田氏が公表した2人の会話の音声データについては、大事な部分(前半部分)がカットされていて、作為的に裏金を要求しているように加工されていると、語った。その前半部分の内容については、「今は語れない」と述べていた。前半部分の会話の(前半部分)もしくは別の理由から、(星野氏を恨み)「『選挙にはいくらかかるのか』などと(答えを誘導するような)質問し、わざと(政党活動費が)2〜3,000万円と答えるように仕向け、裏金を要求したような話に仕立てた。それは泉田さんが一番よくわかっている。(会見を開いて)ここまで言わざるを得ないのは悲しい」と語っていた。

政党活動費とは、党本部や献金などで国会議員候補者が支部長をつとめている選挙区支部に提供されたり、さらに選挙区支部から、選挙区内にある各地域支部などに提供されたりして、集会の会場費、リーフレット印刷費、郵送費などの活動に必要な経費に充てられているという。星野県議によると、正当な用途・領収書があれば、自民党に限らず、こうした資金の流れは一般的という。なお、泉田氏が支部長をつとめる選挙区支部から、地域の支部へは資金は(自身が把握している限り)提供されていなかったという。

9月4日午前中に星野県議に呼び出されて面会した、と泉田氏が主張している件については、「4日に会ったかもしれないが、私から連絡して会っていないと思う。私の手帳に9月4日の午前の予定が書いていない。自分で連絡したのなら手帳に記入していたはず、泉田さんからっ連絡があり直前に会うことになったのでは」と語っていた。

裏金を払わなかったことから、ウグイス嬢の確保や、ポスター貼りを妨害されたと泉田氏が主張していることについては、「(これまで公営掲示板のポスターは)党がやることになっていて知らない」と語った。また県連の立場から同席した皆川雄二県議は「自民党でよくウグイスをやっていた方は、森民夫候補のところでウグイス嬢をやることがすでに決まっていた。(二連ポスターなど)ポスターについては、候補者本人があちこち回ってお願いして貼ってもらうもの」などと語り、「星野県議はそもそもウグイス嬢やポスター(などの事務的作業)については知らない」と語っていた。

一方、2004年の知事初当選から泉田氏の後見人的存在とされ、泉田氏が新潟5区から立候補するさいにも自民党県連内で圧倒的多数の反対意見があったにも関わらず新潟5区から泉田氏を立候補させること実現させた星野県議。泉田氏を擁立した責任について聞かれ、「ある。その通り。党本部から(泉田氏擁立の)要請を受けて、しゃしゃり出てしまった。5区の皆さんに申し訳ない」と語っていた。

訴訟提起については、「白黒つけるとか考えていないが、私には周りがある。事務所、後援会もあれば友人、近隣の皆さんもいる。こういう人の意見を無視するわけにはいかない」などと語っていた。

このほか、政治とカネの問題が全国的にクローズアップされ、自民党のマイナスイメージが高まっていることに「自民党の人たちには申し訳ないと思っている」と話した。

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