日本政策金融公庫新潟支店などが大倉漁業の海外まき網漁船の建造資金を協調融資
ヘリ搭載・活用で魚群探知能力が飛躍的に向上
日本政策金融公庫新潟支店と第四銀行住吉町支店は、大倉漁業株式会社(新潟市中央区万代島2)が建造した第38常盤丸の建造資金を協力して融資した。日本政策金融公庫新潟支店が22日発表した。第38常盤丸は10月16日に竣工、11月23日に焼津港(静岡県)から中西部太平洋の漁場に向けて初出航する予定。
日本政策金融公庫新潟支店の報道資料によると、大倉漁業は、国内の海外まき網漁船28隻のうち3隻を保有する日本有数の海外まき網漁業者。中西部太平洋を主な操業海区とし、カツオ、キバタを主体に漁を行ない、国内鰹節の原料の約7割を供給している。
一方、同漁業を取り巻く環境は、大型化・増隻が続く外国まき網漁船との競争が激化しているほか、入港料の高騰などにより、厳しくなっているという。そこで、大倉漁業は漁業構造改革総合対策事業(もうかる漁業創設支援事業)を活用し、同社としては初となる760トン型の海外まき網漁船を静岡県静岡市の株式会社三保造船所で建造した。
船体を従来の349トン型から760トン型へ大きくすることで、魚艙(冷凍庫)容積を拡大できたほか、ヘリコプターの搭載・活用が可能となり魚群探知能力が飛躍的に向上したという。また、居住空間の拡大、船内Wi-Fi環境の整備など、船員の生活環境の改善も図った。